ソフトバンク ついに借金生活 背信KOの武田「何としても防がなければ」 前向く工藤監督「リスタート」

[ 2021年7月10日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク0-8オリックス ( 2021年7月9日    ペイペイD )

<ソ・オ12>5回途中で降板した武田はベンチで汗を拭く(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは9日、首位オリックスに0―8で完敗し、ゲーム差は5.5に広がった。先発の武田翔太投手(28)が今季最短の4回1/3で4失点KO。打線も山本らを打ち崩せず今季6度目の零敗。3連敗となり3カ月ぶりの借金生活に突入した。6日に復帰した千賀滉大投手(28)の2軍再調整も決定。頼みの投手陣までもが下降気味で、危機的な状況に陥った。

 敗戦後に打ち上げ花火が上がっても、むなしい騒音にしかならない。投手陣が今季最多の1試合4被弾。昨季5度しかなかった零敗が、今季は早くも6度目になった。攻守で現実を突きつけられての3連敗。4月4日以来の借金生活に突入した。

 「先制点の重みは理解しマウンドに上がりました。何としても防がなければいけなかった。本当に申し訳ない」。今季自己最短4回1/3、2被弾で4安打4失点の武田は猛省した。0―0の3回2死で吉田正に高めスライダーを右中間に先制のソロ。4回にも2死から打率1割台の8番若月に、真ん中スライダーを2ラン。まさに背信投球となった。

 中継ぎ陣も打たれた。2番手の田浦が6回に、3番手の松本が7回、T―岡田にスタンドまで運ばれてダメ押しの3失点。工藤監督は工夫に欠けた配球を悔やむしかなかった。

 「若月くんの本塁打は…痛かったかな。今日が山本くんなだけに。変化球が多かった反省は明日に生かす反省にしてほしい。本塁打は今、うまく避けるようにやっていかないと厳しい状況」。投手陣は3試合連続で2ケタ被安打。一方の打線は先発山本の前に要所を締められた。ため息交じりに「さすがだな」と振り返る。

 打線は6回まで毎回安打もつながらない。4回1死二塁の好機も松田が二ゴロ、真砂が右飛。今季、山本との対戦では1勝2敗となった。

 五輪中断まで残り5戦。指揮管は「(勝率)5割で負ければ借金。リスタートと考えれば、明日取り戻すということです」。まさに踏ん張りどころだ。(井上 満夫)

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2021年7月10日のニュース