浦安 “明日の友”秋から連合チームを組む市川昴に快勝

[ 2021年7月10日 05:30 ]

全国高校野球選手権千葉大会1回戦   浦安7―0市川昴 ( 2021年7月9日    浦安市運動公園 )

この日は真剣勝負も、今秋からから連合チームを組む市川昂・小林(左)と浦安・清水
Photo By スポニチ

 試合終了のサイレンは勝者と敗者を意味するだけではない。両校がともに戦う新たな幕開けも告げていた。2時間11分の真剣勝負が終わると、浦安と市川昴のナインは称え合い、下級生部員は自然と視線を合わせた。

 「最後は点差が開いたけど、序盤は手ごわかった。一緒になればいい面も出ると思う」。7―0の7回コールドで勝った浦安の清水優音(ゆうと=2年)はそう言った。浦安6人、市川昴5人の3年生が引退すると、両校いずれも下級生が7人しかいないため、秋季千葉県大会予選(8月17日開幕)から連合チームで臨むことが決まっている。組み合わせの妙とはいえ「仲間」となる前に、単独チームとして初戦を戦った。

 8番の清水は1安打2四球。「自分は打撃が得意じゃないけど、粘って出塁できた」と言い、試合後は習志野一中時代からの旧友で再び仲間となる市川昴・小林夕将(ゆうすけ=2年)と対面。「仲はいいし、心強い」と言った。小林は少し複雑な表情。途中から三塁を守り、0―5の7回2死満塁で三塁ベース寄りの打球を処理できず、コールド負けになったからだ。「焦るのが自分の悪いところ」。高校ラストゲームとなった先輩に頭を下げると1カ月後を見据え「活気のあるチームにしたい」と話した。

 両校は隣の市同士で距離は約12キロ。「秋から一緒になるチーム同士で1回戦を戦うなんて…」。市川昴・伊藤隆監督も驚く偶然。今日の敵は明日の友である。(伊藤 幸男)

続きを表示

この記事のフォト

2021年7月10日のニュース