阪神・森下 「家族連れが多くいる中で、いいところは見せられたかな」 GWこどもまつり初日に豪快弾

[ 2024年4月27日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2-8ヤクルト ( 2024年4月26日    甲子園 )

<神・ヤ>4回、森下はソロを放つ(撮影・大森 寛明)
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 阪神・森下翔太外野手(23)が26日のヤクルト戦で両リーグトップに並ぶ5号を放った。4回2死で初球を左中間席へ。「ゴールデンウイーク こどもまつり」初日に2分けを含む7連勝で止まっても、豪快なアーチを届けた。甲子園では4月3発目で、球団日本人右打者では4本塁打した04年今岡誠以来の好発進。目標の「20本塁打」にとどまらず、85年岡田彰布(35本)、真弓明信(34本)以来の「球団日本人右打者30本塁打」へ夢が広がる。

 5点のビハインドも、一人の走者も出せない苦境も、森下には関係ない。毎年恒例、スコアボードもひらがな表記の「こどもまつり」初日。スタンドで声をからすキッズへ「もりした」が魂のフルスイングを届けた。

 「家族連れが多くいる中で、いいところは見せられたかな」

 4回2死、小川の初球139キロの直球を鮮やかに振り抜き、白球は減速することなく左中間席へ。両リーグトップに並ぶ5号を打ち込んだ。2年目23歳にして漂わせる風格。まだ序盤とはいえ、ホームランキング争いに堂々と名前を連ねた。

 「久しぶりのホームラン。感覚としてはよかった。後は大事な場面で(打席が)回ってきたときに、集中力を保って、次のゲームにいきたいと思う」

 10日広島戦、19日中日戦に続き、甲子園では今月3本目の本塁打だ。球団の日本人右打者が4月までに甲子園で3本塁打するのは、20年前の04年今岡誠(真訪=現打撃コーチ)が4本塁打して以来。同年の今岡は28本塁打でシーズンを終えた。

 森下は今季目標が「20本塁打」。あっさりと超えていきそうな量産ぶりで、143試合換算で29・8発ペースへ上げた。まだ4月、されど4月――。球団の日本人右打者では昨季まで38年間にわたって誰も届いたことがない「30本塁打」の金字塔も十分視界に捉える確かな勢いが、今の森下にはある。

 「(オフから)やってきたことには自信を持っているし、これからも続けていく。その中で相手投手もいることなので、研究しながらやっていく」

 自己最長をまた更新する9試合連続安打へ伸ばし、打率・256まで上がってきた。9回、木沢に対した第4打席の左飛も、浜風が吹いていれば…と唇をかんだ角度と飛距離だった。スタンドインさせた直球ではなく、外寄りのカットボールに対応した事実を前向きに持ち帰り、「明日に備えてやっていく」と断言した。

 27日から、いよいよゴールデンウイークは本番を迎える。たかが13日ぶりの黒星で下を向く必要はない。虎の休日は一日で十分。胸躍る黄金の日々を、森下が快音で彩ってくれそうだ。(八木 勇磨)

 ○…森下(神)がリーグトップに並ぶ5号ソロで、甲子園では今季3本目。4月までに甲子園で3本塁打は、22年佐藤輝(3本)以来、右打者では16年ゴメス(4本)以来、日本人右打者では04年今岡誠(4本)以来20年ぶり。

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