16歳・丹治が新幕下へ「もっと早い出世が目標だった」三段目上位で勝ち越し 昇進なら9位タイの年少記録

[ 2023年5月22日 14:35 ]

大相撲夏場所9日目 ( 2023年5月22日    東京・両国国技館 )

<大相撲夏場所9日目>琴挙龍を攻める丹治(右)(撮影・西海 健太郎)
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 三段目・丹治(16=荒汐部屋)が琴拳龍(19=佐渡ケ嶽部屋)を破って4勝1敗で勝ち越しを決めた。

 腰の重い相手に「組みたくなかった」と立ち合いもろ手突きから突っ張っていったが右四つに組み合う展開に。それでも右四つはもともと得意な体勢でもあり、両まわしを引き付けて先に先に攻めて寄り切った。

 自己最高位の東三段目11枚目で勝ち越し。「それしか考えてなかった」と意識していた来場所の幕下昇進へ大きく前進した。現在16歳11カ月で、名古屋場所の番付発表(6月26日)は17歳0カ月で迎える。昇進すれば、義務教育修了以前の入門が不可になった1972年以降では9位タイの年少記録となる。

 入門から1年のスピード出世にも「もっと早い出世が目標だった」と満足はしていない。三段目18枚目で臨んだ初場所は負け越したが、ここで大勝ちして昇進を決めていれば貴花田(のちの横綱・貴乃花)、吉井(現幕下)と同じ16歳8カ月の記録を樹立するところだった。取組後の取材中に通りかかった師匠の荒汐親方(元幕内・蒼国来)は祝福の声をかけた後に「1場所遅かったな。先場所もう一つ勝っていれば16歳で幕下だったな」と苦笑い。師弟で喜びを分かち合った。

 入門から1年で身長3センチ、体重13キロも増えた伸び盛りの16歳。「朝乃山関のような相撲が目標。左前ミツを取って右を差して前に出る相撲を目指しています」。無限の可能性を秘めた大器が大きな夢を描いた。

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