三輪 初の世界体操代表切符 「俺が行くんだぞ」気持ち奮い立たせて全日本7位から大逆転3位

[ 2023年5月22日 04:22 ]

体操NHK杯最終日 ( 2023年5月21日    東京体育館 )

NHK杯体操男子平行棒での演技を終えガッツポーズする三輪(撮影・白鳥 佳樹)
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 9~10月の世界選手権(ベルギー)代表選考を兼ねて男子が行われ、全日本選手権7位の三輪哲平(22=セントラルスポーツ)が合計252・928点で3位に滑り込み、初の代表切符を獲得した。既に代表権を持つ東京五輪2冠の橋本大輝(21=順大)が合計255・595点で3連覇を達成。準優勝の萱和磨(26=セントラルスポーツ)も代表に決まった。残り2人は6月の全日本種目別選手権(東京)の結果を踏まえて選考される。

 最終種目の床運動に挑む三輪は、自らに問いかけた。「弱気じゃダメだぞ」。いつもは緊張で押しつぶされる場面で、ノーミスの演技を披露。出来栄えを示すEスコアは全体トップの8・533点だった。4位と合計0・067点差で初の表彰台にたどり着き、先月の全日本選手権7位から大逆転で初の世界切符も獲得。「うれしい気持ち。五輪で金メダルという夢の第一歩になった」と語った。

 才能にあふれ、清風高時代から日本協会の特別強化選手。東京五輪代表の候補だったが、勝負弱さで落選した。今大会までの1カ月はミスを引きずらない練習に注力。大会中は電光掲示板に映る順位推移をあえて見て「俺が行くんだぞ」と奮い立たせ続けた先に、世界切符が待っていた。

 ◇三輪 哲平(みわ・てっぺい)2000年(平12)12月21日生まれ、静岡県出身の22歳。4歳から清水ペガサスで体操を始め、大阪・清風高、順大を経て、今年4月にセントラルスポーツ入り。高校3年時の18年に全国高校総体の団体と個人総合、種目別平行棒の3冠。国内選手で争う18年の個人総合スーパーファイナルで2位に入った。得意種目は跳馬、平行棒。1メートル62、57キロ。ルーティンは「レッドブルを飲む」。

 ≪“超人キャッチ”で橋本つかんだV3≫五輪2冠の橋本は、超人的なキャッチで3連覇をつかんだ。最終種目の鉄棒に臨む前に「上半身全部がつっちゃった」という。大技リューキンで落下したが、カッシーナ―コールマンの連続離れ技を成功。「指先が動かず、親指をつかまないで4本で引っかけてやった」と明かした。地力の強さで10連覇した内村航平以来の3連覇となったが、あん馬での落下もあり「内容を見つめ直す3連覇だった」と反省しきりだった。

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