東のヒートも王手 ドラフト外入団4選手が奮闘 「東西同時スイープ」なら7試合制の地区決勝では初

[ 2023年5月22日 11:56 ]

3点シュートを決めたビンセントを称えるヒートのアデバイヨ(AP)
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 昨年と同じカードとなっているNBA東地区決勝は21日にフロリダ州マイアミで第3戦を行い、第8シードのヒートが、昨年3勝4敗で敗れている第2シードのセルティクスを128―102(前半61―46)で下して3戦3勝。プレーイン・トーナメント初戦で東地区全体8位のホークスに敗れながらも巻き返し、3年ぶり7回目のファイナル進出に王手をかけた。

 西地区決勝でも第1シードのナゲッツが第7シードのレイカーズに対して3勝0敗と初のファイナル進出に王手。ヒートとナゲッツが第4戦をともに勝って4戦全勝でシリーズ制覇を決めると、地区決勝では1957年のセルティクスとホークス(3戦全勝)以来、史上2回目の“東西同時スイープ”となる。また地区決勝が7試合制になった1958年以降、ディビジョン制とカンファレンス制(1970年シーズンから)を含めて東西両地区決勝の合計の最短試合数は「9」。「8」ならば史上初めての出来事になる。7試合制のプレーオフで3勝0敗としたのは前日のナゲッツが150チーム目でヒートが151チーム目。過去149チームはすべてシリーズを制覇している。

 今ポストシーズンで平均31・1得点をマークしていたジミー・バトラー(33)は第3Qまでの出場で16得点、8リバウンド、7アシストをマークし、バム・アデバイヨ(25)は13得点。第4戦で顕著だったのはドラフト外入団だった4人の奮闘。35分出場した先発ガードのゲイブ・ビンセント(26)が6本の3点シュートでレギュラーシーズンを含めて自己最多の29得点を稼げば、ダンカン・ロビンソン(29)は22得点、ケイレブ・マーティン(27)は18得点、マックス・ストルース(27)も10得点を稼いでセルティクスのディフェンスをかき回した。この4人で3点シュートを30本中16本を成功。ヒートは3点シュートを35本中19本を沈めて(成功率54・3%)第3Q終了時点で30点差をつけて快勝した。5シーズン目のロビンソンのプレーオフでの3シュート成功本数は124。これは2010年から4シーズン在籍したレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)の123を抜いてチーム最多本数となった。

 対戦相手のセルティクスは主要ローテーションに入っている8人中7人がドラフト1巡目の指名選手。その“エリート軍団”に対して、ヒートはタイラー・ヒーロ(23)とビクター・オラディーポ(30)の主力ガード2人不在という陣容で白星を3つ重ねている。

 ヒートは今季44勝38敗で東地区全体の7位だったが、プレーイン・トーナメント初戦で8位のホークスに敗れ、2戦目に勝ってプレーオフに進出したために第8シード。第8シードのチームのファイナル進出は、労使紛争の影響で短縮シーズンだった1999年にニックス(27勝23敗)が達成しているが、プレーオフが12チーム制から16チーム制になった1984年以降、82試合のフルシーズンでは最下位シードのチームが最後の大舞台まで勝ち上がったケースはなく、ヒートはその“偉業達成”を視野にとらえている。

 セルティクスではジェイソン・テータム(25)が第3Qまでの出場で14得点と10リバウンドを記録したが、3点シュートの成功は7本中1本のみ。同選手のこのシリーズでの成功率はレギュラーシーズンの35・0%から25・0%に低下している。ジェイレン・ブラウン(26)も12得点どまり。チームの3点シュート成功は42本中11本で、成功率は第2戦の28・6%をさらに下回って26・2%と低調だった。

 <ヒートのポストシーズン>
 ▼プレーイン・トーナメント
(1)●*105―116○ホークス
(2)○*102―91●ブルズ
 ▼東地区1回戦(対バックス=4勝1敗)
(1)○130―117
(2)●122―138
(3)○*121―99
(4)○*119―114
(5)○128―126(延長)
 ▼東地区準決勝(対ニックス=4勝2敗)
(1)○108―101
(2)●105―111
(3)○*105―86
(4)○*109―101
(5)●103―112
(6)○*96―92
 ▼東地区決勝(対セルティクス=3勝)
(1)○123―116
(2)○111―105
(3)○*128―102
 *はホームゲーム

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