横綱・照ノ富士 全勝で単独首位「優勝目指して」 下半身の動き好感触で増す安定感

[ 2023年5月22日 04:25 ]

大相撲夏場所8日目 ( 2023年5月21日    両国国技館 )

琴勝峰を押し出しで破る照ノ富士(右)(撮影・西海健太郎)
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 横綱・照ノ富士が琴勝峰を退けて初日から8連勝と星を伸ばし、全勝優勝した21年九州場所以来のストレート勝ち越しを決めた。全勝ターンは自身6度目でうち3度は優勝。全勝だった平幕の明生と朝乃山がともに初黒星を喫したため、8日目を終えて照ノ富士が単独首位に立った。

 勝ち越しを決めた照ノ富士に、気の緩みは一切なかった。「まだ半分しか終わってないので」。一つの節目にホッとすることもなく、優勝に向かっていく後半戦を見据えた。

 立ち合いで右を浅くのぞかせると、こじ入れながら前に圧力をかけていって押し出し。左へ左へ回り込む相手を追っていく時の膝は曲がっており、勝負が決まった瞬間も腰がしっかりと下りていた。足の運びは「悪くない」と好感触。春場所前の時点で上半身は仕上がっており、4場所連続休場の主な原因となった両膝の状態を含む下半身の動きが場所前の課題だった。初日直前にも「出てみないと分からない」と不安視していたが、日に日に安定感は増してきた。

 横綱が3場所以上続けて全休したのは昭和以降で15例目で、復帰場所の全勝ターンは3例目。取組前に全勝力士が消え、単独首位で後半戦へ突入する。重責を担う一人横綱は「優勝を目指していかないといけない」と初めて明言。昨年夏場所以来となる1年ぶりの優勝へ、完全復活の歩みを進めていく。

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