大栄翔 2敗死守で首位に並ぶ!2場所連続2桁勝利で大関獲りへの起点も

[ 2023年3月24日 04:42 ]

大相撲春場所12日目 ( 2023年3月23日    エディオンアリーナ大阪 )

北勝富士を突き出しに破る大栄翔(撮影・井垣忠夫) 
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 小結・大栄翔が北勝富士を下し、2敗を守って10勝目を挙げた。1敗の平幕・翠富士が敗れたことで首位タイに浮上。3敗勢では、関脇・霧馬山、小結・若元春、小結・琴ノ若の役力士3人が星を伸ばした。昭和以降初の横綱大関不在場所、優勝争いは翠富士の連敗によって混戦の様相を呈してきた。

 大栄翔に迷いはなかった。得意とする突っ張りの回転が止まらず一気に前へ。前日は攻め込まれる場面もあったが「今日は立ち合いからしっかり持っていけた」と自他共に認める好内容だった。重圧がかかる状況下でも自分の相撲を取りきり、この2日間で一気に2差を縮めて首位に躍り出た。

 これで2場所連続の2桁勝利。「地力がついてきたと自信になる結果だと思う」と充実感を示し、さらに上の番付も見据えた。先場所は前頭筆頭だったが、ここを大関獲りへの起点とする可能性も十分考えられる。師匠の追手風親方(元幕内・大翔山)によると、最近は「大関になりたい」と自ら口にすることが増えてきたという。1横綱1大関で新たな看板力士の誕生が求められる今、その候補としての欲と責任感も強くなってきた。

 2敗2人と3敗3人の優勝圏内の力士で、幕内優勝を経験しているのは大栄翔のみ。混戦になればなるほどその経験がプラスに働くため、土俵下で見守った粂川審判長(元小結・琴稲妻)からは「横一線だけど少し抜けている」と優勝候補筆頭に推された。「残り3日間、全力で集中したい」と平常心を崩さず。21年初場所以来2度目の賜杯へ、迷わず突き進む。 

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2023年3月24日のニュース