りくりゅう3連続ジャンプの“完成度”に王者の貫禄

[ 2023年3月24日 04:44 ]

フィギュアスケート世界選手権第2日 ( 2023年3月23日    さいたまスーパーアリーナ )

演技をする三浦璃来、木原龍一組(撮影・小海途 良幹)
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 【岡崎真の目】サイドバイサイドの3回転サルコーで三浦のジャンプが2回転になったり、スロー3回転ループでの転倒もあったが、後半になるとさらにスピードが増し、ミスを補って余りある素晴らしい演技力だった。四大陸選手権から高難度にした3連続ジャンプもきれいに決まり、王者の貫禄すら感じられた。

 りくりゅうの演技には流れがあって、スピード感が他のペアとは全く違う。パワーを前面に押し出して荒々しい演技をする組が多い中で、パワーに加えてエレガントさも持ち合わせている。ちょうど白鳥が水中では必死に足をバタバタさせながら水面では優雅に進むのと同じで、2人もぎこちなさやがむしゃらさを表には見せず、見ている人をうっとりさせるような独特の世界観を醸し出している。

 ライバルのロシア勢は今回参加しておらず、中国も世代交代の時期にさしかかっている。今後新鋭が出てくる可能性はあるが、大きなケガをせずに今のような演技を続けていけば、3年後の五輪でも十分金メダルが狙えるはずだ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2023年3月24日のニュース