国学院久我山 25大会ぶり頂点へ「錬」で快勝発進!選抜4強の野球部「翔」に触発されスローガン設定

[ 2022年12月28日 04:58 ]

全国高校ラグビー大会1回戦   国学院久我山52-7日川 ( 2022年12月27日    花園ラグビー場 )

<日川・国学院久我山> 前半、国学院久我山・鈴木はトライを決める(撮影・大森 寛明)
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 51校が参加して開幕し、1回戦8試合が行われた。国学院久我山(東京第1)は日川(山梨)との伝統校対決を52―7で制し、30日の2回戦進出を決めた。今年度は春の選抜で4強入りした野球部にあやかり「錬」をスローガンに設定。ノーシードから25大会ぶりの頂点を目指す。新型コロナウイルス感染拡大防止のため3大会続けて開会式は行われなかったが、3大会ぶりに1回戦から有観客での開催となった。

 両校合わせて計95回の全国大会出場を誇る伝統校対決を国学院久我山が制した。前半4分のCTB下坂の先制トライを皮切りに、計8トライを奪って快勝。フッカー清水主将は「伝統は気にしていない。目標は優勝だけど、一試合一試合全力を出したい」と力を込めた。

 試合前には背中に「錬」と書かれたそろいのTシャツでウオーミングアップを行った。3月の全国選抜大会後に選手が話し合って決めたスローガンだ。同時期に行われた選抜では、昨年11月にイチロー氏の指導を受けたことで話題になった野球部が初の4強入り。その野球部は「翔」を掲げており、感化される形でラグビー部も初めてスローガンを導入した。

 「言葉には出てこないが、練習で着ると目に入るので意識する」と清水主将。トライはFWが体を当てて数的有利をつくり、生まれたスペースをバックスが突くの繰り返し。文字通り“鍛錬”されたフィジカルと連係プレーを発揮し「チームをまとめるには大事な要素だと思った。野球部が1文字なのでまねした」と笑みを浮かべた。

 歴代7位タイの5度の全国制覇を残る国学院久我山だが、優勝は97年度が最後で今大会もノーシードからの挑戦。リザーブ8人を投入するなど、多くの選手に舞台を経験させた土屋謙太郎監督も「一試合一試合積み重ねて、Aシードにチャレンジしたい」と地に足を着けて戦うことを誓った。

 ≪日川 佐藤が反撃トライも…≫山梨代表の日川は14点を追う前半13分にCTB中村の突破からCTB佐藤が反撃のトライを挙げたが、その後は見せ場をつくれず。SH飯沼主将(3年)は「チャレンジャーとして強い気持ちを持って臨んだ」と話したが、激戦の東京を勝ち抜いた相手の壁に阻まれた。兄にリーグワン2部浦安の主将を持つ飯沼は、集大成の大会を終え「ひたすら練習して努力した3年間だった。両親に感謝したい」と涙声だった。

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2022年12月28日のニュース