マーベリクスのドンチッチが記録づくめの驚異のトリプルダブル ニックス戦で60―21―10

[ 2022年12月28日 14:42 ]

驚異的なトリプルダブルを達成したマーベリクスのドンチッチ(AP)
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 マーベリクスのポイントガードでスロベニア出身のルカ・ドンチッチ(23)が27日に地元ダラス(テキサス州)で行われたニックス戦の第4Q終了間際に起死回生の同点シュートを決め、延長での勝利に貢献。チーム歴代最多記録となる60得点を稼いだだけでなく21リバウンド、10アシストで今季7回目(通算53回目)のトリプルダブルを達成した。

 マーベリクスは126―121(前半55―63、延長11―6)でニックスを退けて4連勝で19勝16敗。第4Q残り33秒で9点差をつけられて敗色濃厚だったが、ここから追いついて劇的な勝利を収めた。

 112―115で迎えた残り4秒、ニックスはマーベリクスに同点狙いの3点シュートを打たせないためにドンチッチにクエンティン・グライムス(22)が反則を犯してフリースローを打たせることを選択。ドンチッチは1本目を決めたあと2本目は故意に外して最後のチャンスにかけた。

 リングに強く当たったボールはマーベリクスのクリスチャン・ウッド(27)とグライムスの手に触れて跳ね返ったが、ドンチッチは“空中のルーズボール”をペイント内でジャンプしてプッシュ。ボールはリングに吸い込まれ、残り1秒での同点弾となった。

 ドンチッチは第4Q終了時点で自己記録を2点更新する53得点をマーク。延長でも7点を加え、残り34秒にフリースローを2本とも入れたところで得点は「60」となった。

 60得点以上のトリプルダブルは、2018年1月30日に当時ロケッツに在籍していたジェームズ・ハーデン(現76ers)が60得点、10リバウンド、11アシストで達成して以来、リーグ史上2人目だが「60得点+20リバウンド+10アシスト以上」をクリアしたのはドンチッチだけ。50得点以上のトリプルダブルは史上7人目となったが、23歳302日での達成は、ウィルト・チェンバレン(ウォリアーズ)の26歳と176日を大幅に更新する最年少記録となった。

 さらにドンチッチは23日のロケッツ戦で50得点、25日のレイカーズ戦で32得点を記録しており、3試合のスパンで50得点以上を2度マークしたのもマーベリクスでは初めて。ここ3試合で計142得点を挙げたこともあって27日終了時点で今季の平均得点は33・63に上昇。1位にいる76ersのジョエル・エンビード(28)もこの日のウィザーズ戦で48得点をマークして数値を33・72に上げていたが、ドンチッチはそれを上回る驚異的なパフォーマンスでエンビードとの差を「0・09」に締めた。

 敗れたニックスは18勝17敗。グライムスが自己最多の33得点をマークして勝利は目前に迫っていたが、土壇場でドンチッチの奇跡的なシュートで延長で涙を飲んだ。

 東地区全体首位のセルティクスは地元ボストン(マサチューセッツ州)でロケッツを126―102(前半56―49)で退けて25勝10敗。ジェイレン・ブラウン(26)が39得点、ジェイソン・テータム(24)が38得点をたたき出して3連勝を飾り、試合のなかった2位バックス(22勝11敗)に2ゲーム差をつけた。

 レイカーズは敵地オーランド(フロリダ州)でマジックに129―110(前半65―55)で勝って14勝20敗。30日で38歳となるレブロン・ジェームズ(37)が28得点を稼ぎ、チームの連敗を4でくい止めた。

 西地区全体1位のナゲッツは敵地サクラメント(カリフォルニア州)でキングスを113―106(前半47―56)で下して5連勝で22勝11敗。2位ペリカンズ(21勝12敗)とは1ゲーム差となった。

 <27日の結果>
レイカーズ(14勝20敗)129―110*マジック(13勝22敗)
*ウィザーズ(14勝21敗)116―111 76ers(20勝13敗)
*セルティクス(25勝10敗)126―102ロケッツ(10勝24敗)
*ペイサーズ(18勝17敗)129―114ホークス(17勝17敗)
クリッパーズ(21勝15敗)124―113*ラプターズ(15勝19敗)
サンズ(20勝15敗)125―108*グリズリーズ(20勝13敗)
*サンダー(15勝19敗)130―114スパーズ(11勝23敗)
*マーベリクス(19勝16敗)126―121(延長11―6)ニックス(18勝17敗)
*ウォリアーズ(17勝18敗)110―105ホーネッツ(9勝26敗)
ナゲッツ(22勝11敗)113―106*キングス(17勝15敗)
 *はホームチーム

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