玉ノ井親方 高安、平幕の王鵬に見せつけた大関経験者の強さ

[ 2022年11月26日 05:05 ]

大相撲九州場所13日目 ( 2022年11月25日    福岡国際センター )

上手投げで王鵬(右)を破る高安(撮影・成瀬 徹)
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 【玉ノ井親方 視点】大関経験者の高安と、平幕の王鵬との力の差がはっきりと出た一番だった。高安は右からかち上げて突っ張りながら力強く前に出た。素早く左でまわしをつかんで右上手を引いたところで勝負あり。押し相撲の王鵬が胸を合わせてしまっては、勝ち目はなかった。あっさり土俵に転がされた。

 高安にすれば番付上、絶対に負けられない相手だった。その重圧で硬くなってもおかしくなかったが、上背があって的が大きい王鵬だったことが幸いした。細かく動き回るような相手だったら、苦戦していたかもしれない。

 これで単独トップに立ったが、まだ先は読めない。気になるのは1差で続く阿炎の存在だ。きょう14日目に阿炎が豊昇龍に勝てば、千秋楽は2人の対戦が予想される。もろ手でくる阿炎にかち上げをかわされると、バタバタする可能性もある。最後までどうなるか全く分からない。(元大関・栃東 スポニチ本紙評論家)

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