坂手、流、李承信、リーチが語るティア1との差…「ディテール」「予測力」「チャンスの見極め」

[ 2022年11月21日 06:30 ]

ラグビーリポビタンDツアー2022   日本17―35フランス ( 2022年11月20日    フランス・トゥールーズ )

トライを決めたフィフィタを祝福する選手たち(AP)
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 世界ランキング10位の日本代表は「リポビタンDツアー2022」最終戦で同2位の強豪フランスに17―35で敗れた。今年の全テストマッチを戦い終え、7月のフランス2連戦から5連敗。ウルグアイに2勝したものの、フランス、ニュージーランド、イングランドといった世界最上位グループの代表チームとされる「ティア1」3カ国から金星を挙げることはできなかった。

 ティア1との差――。フランス戦を終えた選手それぞれが感じていることを語った。フッカー坂手淳史主将(埼玉)が強調したのは、好機での決定力と精度。この日は試合開始直後、No・8姫野和樹(トヨタ)がハーフライン付近のラックから抜け出し、敵陣22メートル以内で好機をつくるも、得点につなげることはできなかった。強豪国が隙を見せる場面は限られている。坂手は試合後の会見で「タイトなゲームをしながら、ここぞというチャンスでポイントを取るディテールを大事にしないといけない」と自らに言い聞かせるように話していた。

 SH流大(東京SG)は「予測力」を挙げた。「次に何が起こるかっていうのを全員が感じて“相手がキック蹴ってくるな”って思った時はそれに素早く反応できる力。日本はリアクションに対しては強いけど、予測力とかゲームを読む力っていうのがまだまだ足りない」と分析。相手からのキッキングゲームや密集からの仕掛けに対し「もっと突き詰めていかないといけない」と指摘した。

 若き司令塔のSO李承信(神戸)はプレッシャー下での耐久力、劣勢からの修正力の必要性を挙げ「どれだけ耐えて、自分たちのラグビー(ペース)に戻せるかというのは、これからの課題」と反省。フランカーのリーチ・マイケル(BL東京)は「チャンスの見極めをレベルアップしないといけない」と話した。

 テストマッチ5連敗で22年の活動を終えたが、ニュージーランドに7点差まで詰め寄るなど、強豪国と対等に戦える力を改めて示した一年でもあった。選手が口をそろえて言ったのは「自信がついた」。今年の収穫をさらに成長させ、来秋にトリコロールの国へ戻って来る。

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