栃丸が2連勝 足立新田高の“明月院先生”千代大龍の引退に恩返し誓う「先輩を超えられるように」

[ 2022年11月20日 15:45 ]

大相撲九州場所8日目 ( 2022年11月20日    福岡国際センター )

<大相撲九州場所>栃丸が引き落としで獅司を破る(撮影・中村 達也)
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 十両を3場所努めて今場所から幕下に番付を下げていた栃丸(30=春日野部屋)が、獅司(25=入間川部屋)を引き落として2勝2敗とした。

 下からあてがって差そうとする獅司に対して、得意の回転の良い突っ張りで距離を取って最後はうまく右からいなして引き落とし。「しっかり体が動いたかな」と好内容に納得の表情を見せた。これで連勝とし、星は五分に。「幕下時代ずっと連敗からスタートしていたのでそこまで気にせずやっています」と、連敗スタートも引きずることなく調子を取り戻してきた。

 この日、東京・足立新田高の先輩である幕内・千代大龍(34=九重部屋)が引退を発表。4学年上の千代大龍は、日体大4年時に教育実習生として母校で当時高校3年生の栃丸を教えていた。相撲部の練習では実際に胸を出し、6月の関東大会にも帯同していた。「高校の時の教育実習で胸を出してもらっているので、お世話になった先輩が辞めるということで、足立新田の一員としてこれから先輩を超えられるように頑張ろうと思います」。“明月院先生”のように幕内で活躍することを目標に掲げた。

 足立新田高相撲部出身の現役力士は他に、幕下・羽出山(23=玉ノ井部屋)、序二段・東俊隆(23=玉ノ井部屋)、栃満(27=春日野部屋)、栃颯(31=春日野部屋)と4人いる。「自分が全力でやって、それを見てくれたらなと思います」。偉大な先輩の引退により、同校出身力士で番付最上位となった自覚をにじませた。

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2022年11月20日のニュース