【世界陸上】サニブラ 「侍」リーダーの自覚 コロナで離脱の小池に代わってリレー引っ張る

[ 2022年7月21日 05:30 ]

陸上・世界選手権第5日 ( 2022年7月19日    米オレゴン州ユージン・ヘイワードフィールド )

日本人初の100メートル決勝を7位で駆け抜けたサニブラウン(AP)
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 男子400メートルリレーに出場するサニブラウン・ハキーム(23=タンブルウィードTC)が、3大会連続となるメダル獲得に向けて結束を呼びかけた。ユージン市内で調整し、チームメートに「信頼関係」の重要性を説明。新型コロナ陽性となった小池祐貴(27=住友電工)が不在となった中、リーダーとしての自覚を示した。この日は男子200メートル準決勝が行われ、日本勢は敗退した。

 日本チームの危機的状況を救おうとサニブラウンが動いた。7位入賞で歴史をつくった100メートルを終え、次なる戦いは3大会連続のメダルが懸かる400メートルリレー。この日、初めて話した鈴木涼太(スズキ)には「(リレーは)信頼関係が大切」と語りかけ、結束を呼びかけた。

 先輩から言葉をもらった鈴木は「ハキームさんは凄く話しやすくて、チーム全体にも良い雰囲気が出ている」と感謝した。22日(日本時間23日)の予選に万全の状態で臨むはずが、最年長の小池が新型コロナの陽性判定を受けて欠場。統括する土江寛裕ディレクターが「経験を積んだ核となる選手であったので影響はとても大きい」と話したように、日本は苦境に立たされた。

 1走坂井、2走サニブラウンは固定されているが、それ以外は流動的。まだ走順も定まらない状況の中、日本のエースが求めたのが互いの「信頼関係」だった。「自分が走るかは分からないけど、そういう意識を持つことが大切。意識して臨みたい」。そう鈴木は気を引き締めた。

 自身は練習後に「(状態は)大丈夫です」と話すにとどめたサニブラウン。前回大会はアンカーとして銅メダル獲得に貢献した23歳が、先頭に立ってリレー侍をけん引する。

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2022年7月21日のニュース