錦富士 新入幕3敗キープ 兄弟子・照ノ富士との約束実現「自分は一日一番で」

[ 2022年7月21日 05:30 ]

大相撲名古屋場所11日目 ( 2022年7月20日    愛知・ドルフィンズアリーナ )

錦富士は寄り切りで千代大龍(右)を破り勝ち越しを決める(撮影・奥 調)
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 新入幕の東前頭17枚目、錦富士が千代大龍を寄り切って給金を直した。2敗で優勝争いトップの横綱・照ノ富士、平幕の逸ノ城を1差で追いかける。勢いに乗って星を伸ばせば、一昨年7月場所の照ノ富士に続く幕尻優勝も見えてくる。

 新入幕場所の勝ち越しを早くも11日目に決めた錦富士は「うれしい」と声を弾ませた。立ち合いは千代大龍の張り手、はたきに崩れず、もろ差し。優勢でも攻め急がなかった。腰を下ろし盤石の体勢を整えて寄り切り。「相手は圧力が強いけど、しっかり当たれた。部屋に横綱(照ノ富士)、宝富士関、熱海富士と大きい力士がいるので、自分の形をしっかりつくる稽古もしてます」と胸を張った。

 6日目から横綱土俵入りで露払いを務める。入門時から機会があるたび稽古で照ノ富士にも胸を出してもらった。「いろいろ経験させてもらい、刺激を受けてます」。幕下時代に左肘を痛め、自身や周囲の期待よりも出世に少し時間がかかった。身近に第一人者がいる充実した環境が躍進につながっている。

 2敗で優勝争いトップを走る兄弟子と本割では対戦しないが、横綱から「優勝決定戦をしようや」とハッパをかけられたという。その照ノ富士は序二段転落を経て幕内へ復帰した20年7月場所、東前頭17枚目の幕尻で優勝している。錦富士が兄弟子に続く幕尻Vとなれば痛快だ。「自分は(先を考えず)一日一番でいかないと。ここからは調子のいい力士と当たるので」。無欲で挑戦を続ける。

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2022年7月21日のニュース