800メートルの元女王セメンヤが5000Mの予選に出場 1組13位で決勝には進めず

[ 2022年7月21日 12:52 ]

女子5000メートル予選で13位となった南アフリカのセメンヤ(AP)
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 五輪の女子800メートルで2回の優勝(12年ロンドン&16年リオデジャネイロ)を飾り、世界選手権でも同種目を3回制している南アフリカのキャスター・セメンヤ(31)が5000メートルの予選1組に出場。日本の萩谷楓(21=エディオン)の1つ前となる15分46秒12の13位で決勝には進めなかった。

 世界陸連は2018年に男性ホルモンのテストステロン値が高い選手に対し、薬などで基準値内に下げなければ400メートルから1マイルの女子種目で国際大会に出られないという規定を設定。薬を服用していないセメンヤはこの規定の無効を求めてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴していたが、CASはこの訴えを棄却していた。

 その後セメンヤは5000メートルで東京五輪への出場を目指したがタイムが伸びずに落選。しかし今大会では上位ランキングの選手の欠場で繰り上がりで出場権を得ていた。

 2019年から得意の800メートルを走っていないセメンヤは「暑くて(気温32度)で自分のペースを守れなかったけれど(自己ベストは15分31秒50)、ここで走れたことと完走できたことは良かった」とコメント。デビュー時から性別疑惑が持ちあがっていたセメンヤに関しては医学的検査の結果、子宮と卵巣がなく精巣があることが判明していると伝えられており、この結果、通常の女性の3倍近いテストステロン(男性ホルモン)が分泌されていた。

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