桐蔭学園FB矢崎がSOに転向 OB松島幸太朗と同じ挑戦も「不安があった」

[ 2022年3月26日 17:25 ]

第23回全国高校選抜ラグビー大会第2日・2回戦   桐蔭学園(神奈川)) 31―0(前半10―0) 修猷館(福岡) ( 2022年3月26日    熊谷ラグビー場 )

<桐蔭学園×修猷館>パスを出す桐蔭学園SO矢崎(撮影・中出健太郎)
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 3連覇を果たした第20回大会以来3年ぶりの優勝を狙う桐蔭学園は5トライを挙げて修猷館を下し、準々決勝へ進んだ。前半は相手の激しいディフェンスに苦しめられ、21分にようやく先制するなど2トライ。後半に3トライを奪って突き放した。

 桐蔭学園はFBとして1年から花園を沸かせてきたエース格の矢崎由高(2年)が今大会からSOとしてプレー。藤原秀之監督(54)の「将来的にFBとしてやるのなら10番もできた方がいい。WTB、FBしかできないときついが、ユーティリティー性があった方が代表にも選ばれやすい」との考えからのコンバートで、過去にはOBの日本代表FB松島幸太朗(フランス1部クレルモン)もSOで試したことがあったという。「今までは自分から言うだけだったが、10番は(味方の)情報を集めながら考えて発信するので難しい」と、将来が期待される矢崎にプレーや考え方の幅を広げることを求めた。

 この日の矢崎は後半19分までプレーし、パスやキックを主体にゲームメーク。ゴールキックは前半は2本とも外したが、後半は3本全てを決めた。松山聖陵(愛媛)との1回戦のような自らのランでトライを決める場面はなく、「内側のディフェンスが厳しくて走るスペースがなかった」と説明。中2の冬に正SOの脳しんとうで代役を務めたことはあったものの、桐蔭学園でSOとしてプレーし始めたのは2週間前からとあり、「だいぶ不安があった。プレーには自分でも納得していない」と首を振った。

 それでもSOは「やってみたかった」と明かし、参考としている選手にはアイルランド代表の世界的名手ジョナサン・セクストン(36)の名を挙げ、「理想だけどアイルランドのようなハンドリングラグビーをやりたい」と話した。今後はパスとキックを磨くのはもちろん、持ち味であるスピードあふれるランを生かすために「最後に走れるスペースをつくれるように、ゲームを組み立てられるようになりたい」と成長を誓った。

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2022年3月26日のニュース