流通経大柏が8強入り 中川主将自ら逆転トライで“因縁”京都工学院を撃破

[ 2022年3月26日 16:24 ]

第23回全国高校選抜ラグビー大会第2日 2回戦   流通経大柏(千葉) 31―20(前半7―8) 京都工学院(京都) ( 2022年3月26日 )

<流通経大柏×京都工学院>後半27分、タックルを受けながら左隅へトライを決める流通経大柏のFB小野塚(撮影・中出健太郎)
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 5大会連続15回目出場の流通経大柏が京都工学院(旧伏見工)に逆転勝ちして8強入りした。前半を1点ビハインドで折り返したものの、後半に3トライを集めて強豪対決を制した。

 前半は受け身だった流通経大柏は後半開始からSHを入れ替え、攻撃のリズムをつくった。4分に新ルール「50:22」キックで得た相手ゴール前マイボールラインアウトから、主将のロック中川功己(2年)が14―8とする逆転トライ。7分には相手インゴールでのターンオーバーからプロップ山口匠(同)が左中間に抑え、24―20で迎えた27分にはFB小野塚勇太(同)が鮮やかなランで勝利を決定づけるトライを左隅へ決めた。

 「主将の自分がいかなければと思っていた」と話した中川主将に、相亮太監督(40)は「この大会で(本物の)主将になれるチャンスだった」とハッパをかけていたことを明かした。相手は全国大会4度制覇の伏見工を受け継いだ伝統校で、流通経大柏が花園初出場で8強入りした92年度の準々決勝で18―19で敗れた因縁もある。その歴史も選手に語って聞かせたという相監督は「前半はロースコアで、リードされる展開を想定していたので、慌てていなかった」と振り返った。

 新チームは中川やNo・8小沢天(2年)ら1年生から花園を経験し、自ら意見を言える選手が多い。過去には共同主将制を敷いたこともある相監督は「今年は責任を分散させるより1人に決定権を持たせた方がいい」と中川を主将に指名。控えめな部分もあった中川に「変わってほしい」との思いもあったが、新主将はタフな試合で先頭に立って突破するなど8強入りの原動力となった。過去花園で4強が最高成績のチームが、今年掲げたスローガンは「必至」。中川は「偶然はない。自分たちがやってきたことが結果に出る」と意図を説明し、「必ず優勝まで至るという意味もある」と付け加えた。

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2022年3月26日のニュース