小谷SD、東京大会最大の遺産は「人的レガシー」 会場の高評価受け国際大会誘致も検討

[ 2021年9月27日 14:13 ]

小谷実可子氏
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会は27日、国内競技団体(NF)との協議会をオンライン形式で開催し、今夏に開催された両大会の振り返りや今後へ生かすための意見交換を行った。

 五輪競技団体の意見を紹介した小谷実可子スポーツディレクター(SD)によると、今年や来年に国内で世界選手権を開催する体操や水泳から「多くの技術役員が(オリパラに)参加したノウハウや経験が今後生かされる」との声が上がったほか、馬術やセーリング、ボートなどは競技会場を高く評価した国際競技団体(IF)から国際大会の開催を要望され、誘致を検討したいとの意見が出たという。中南久志パラリンピック・ゲームズ・オフィサー(PGO)も「馬事公苑、東京アクアティクスセンター、カヌー・スラローム会場はIFからの評価が高かった」とし、パラ水泳から24年パリ大会へ向けた事前合宿やワールドシリーズを展開したいとの打診もあったと明かした。東京都からも「誘致への取り組みを支援する」と前向きな回答が得られたとした。

 中南PGOによると、NFからは「ボランティアの質の高さ」を称賛する声もあり、小谷SDも裏方として開催に尽力したスタッフやボランティアの姿勢や仕事ぶりを絶賛。今月いっぱいでSDを退任する小谷氏は「延期になってから前例や答えのない対応が続いたが、アスリートたちの力でスポーツの力を見せられたと思う」とコメントした上で、「人的レガシーというのが東京大会の一番のレガシーになると感じた。今後、国際大会やイベントをやっていく上で、今大会を経験した方々が新しい日本のスポーツの時代をつくっていけるのではと期待している」と指摘した。

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2021年9月27日のニュース