34歳・妙義龍 あぁ肩透かし…決定戦逃すも盛り上げた 49場所ぶり三賞の技能賞

[ 2021年9月27日 05:30 ]

大相撲秋場所千秋楽 ( 2021年9月26日    両国国技館 )

明生(手前)に敗れた妙義龍(左)と優勝が決まった照ノ富士(右下)
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 国技館がため息に包まれた。ただ一人、逆転優勝の望みを残していた平幕の妙義龍は、関脇・明生の肩透かしに屈した。「緊張感はなかった」と話すものの、踏み込みに鋭さがない。右へ動いた相手に足が付いていかず、土俵に両手をついた。「精いっぱいやった結果」と淡々と振り返った。

 日本出身力士として最年長となる34歳11カ月での初優勝はならず。それでも本来なら役力士と対戦しない西前頭10枚目で星を伸ばし、13日目に貴景勝、14日目に正代と大関を連破。鋭い出足を生かした攻めが評価され、技能賞を受賞した。13年夏場所以来8年、49場所ぶりの三賞。「決して派手な相撲ではないが、押し相撲を評価してもらったと思う。まだまだやれるということが今場所で分かった」と喜んだ。

 角界で“花のロクイチ組”と呼ばれる昭和61年(1986年)度生まれ。同学年の横綱・稀勢の里、大関・豪栄道は既に引退した。妙義龍は35歳を目前にして自己最多に並ぶ11勝を挙げ、初めて千秋楽まで優勝を争った。「凄く光栄。緊張感のある中で相撲が取れて良かった」と感慨を込める。この感覚を再び味わうため、再び精進を続ける。

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2021年9月27日のニュース