大谷桃子が女王・上地撃破 車いすの部女子シングルス初出場でベスト4進出

[ 2021年7月9日 05:30 ]

テニス ウィンブルドン選手権第10日 ( 2021年7月8日    英ロンドン、オールイングランド・クラブ )

車いすの部女子シングルスでベスト4入りを決めた大谷(AP)
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 車いすの部女子シングルス1回戦で、初出場の大谷桃子(かんぽ生命)が4大大会全制覇を目指した第2シードの上地結衣(三井住友銀行)を6―3、6―4で破り、4強入りを決めた。東京パラリンピック代表の2人は、4大大会では上地が優勝した昨年の全仏オープン決勝以来の対戦だった。昨年のウィンブルドン選手権は新型コロナウイルス禍で中止されたため、車いすの部も2年ぶりの開催となった。

 大谷が初出場の「聖地」で日本人対決を制し、初勝利を挙げた。「初めて」という芝のコートを苦にせず、上地を正確なリターンで攻略。「パラリンピック前は最後の試合になるので、そこでトップ選手に勝てたのは凄く自信につながった」と笑顔を振りまいた。

 甘くなった相手のサーブを着実にポイントにつなげた。前に出る早いタイミングでのリターンや深い返球で崩し、ラリーで主導権を握った。マッチポイントでも巧みなバックハンドのリターンを浅いところに沈めた。車いす生活となる前は、テニスで全国高校総体出場。当時、憧れたウィンブルドン出場は「凄く特別な気持ち」。昨年は4大大会デビュー戦となった全米オープンや、全仏オープン決勝で上地に屈してきたが、7度目の挑戦で壁を破った。

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2021年7月9日のニュース