近畿圏の大学別オリンピアン輩出数№1は…近大! 東京五輪はアーチェリー山内梓ら13人が出場

[ 2021年7月9日 08:00 ]

                                 
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 大学スポーツの今を届けるスポニチキャンパス。東京五輪編の今回は、近畿圏の大学別にオリンピアン輩出人数を徹底リサーチした。平成の7大会で最も多かった近大はアーチェリーの山内梓(22=近大職)が東京五輪に初出場。先輩に続いて夢舞台をつかんだ背景に迫った。

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 近大は近年、オリンピアン輩出数で、近畿圏の大学トップを誇る。平成の間(1992年バルセロナ~2016年リオデジャネイロ)に在学、OBを含めて27人を送り出した。そのうち、アーチェリーは最多14人。東京は、山内が部の歴代15人目として臨む。

 在学中に切符をつかんだ。1試合ごとに人数が絞られた五輪代表選考会は、6回中、5回がボーダーラインだった。付いた愛称が「ギリギリガール」。ただし、強運だけでは勝ち抜けない。19年11月の1次選考から今年3月の最終選考会まで、右肩上がりの成長を続けたことで3枠に滑り込めた。立派な「シンデレラガール」だ。

 静岡・浜松商で競技を始めた。3年春の全国大会で、近大の金清泰(キム・チョンテ)コーチの目にとまったことが転機になった。

 「高校を卒業したら、就職して、接客業に就こうと考えていました。アーチェリーはやめていました。金コーチに声をかけてもらって強い大学でやりたいって思えた」

 韓国代表だった金コーチは、00年シドニー五輪団体で金メダルを獲得した実力者だ。当時無名の山内に光るものを感じた。「強風の中、迷いなく矢をうてていた」。テンポの良さは上達に欠かせぬ才能だった。全国屈指の練習環境と指導陣のもとでメキメキと力を付けた。山田秀明監督は「努力家。泣きながら練習をしていた。そんな子はいない」ともう一つの才能を挙げた。

 大学へ進んだことで道が切り開かれた。卒業式を欠席して臨んだ五輪最終選考会で桜が咲き、「まさか五輪代表になるとは」と高校時代を懐かしむ。12年ロンドン五輪銀メダルの古川高晴とともに近大職員として舞台に上がる。東京での勇姿を関西に届ける。

 〇…近大の誇るもう一つの柱が競泳だ。東京五輪でホープとして期待されるのが400メートル個人メドレーに出場する3年生の井狩。初の夢舞台を前に、「いつも通りやることをしっかりやって、決勝の舞台で自分の持っている力を最大限に引き出せるよう準備していきます」と力強い。19年ユニバーシアード大会で金メダルを獲得。4月の日本選手権で自己ベストを出して五輪内定を決めた。大一番に強い20歳の力泳に注目だ。

 〇…近大は64年東京五輪に出場したボクシングの浜田吉次郎から16年リオデジャネイロ五輪までのべ55人の五輪戦士を輩出している。88年ソウル五輪から出場者が増え始め、シドニー五輪以降、急増した。種目で目につくのは、大多数を占める競泳とアーチェリー。競泳では入江陵介が東京五輪で4大会連続、アーチェリーでは古川高晴が5大会連続出場を決めており、経験豊富な先輩がいい手本となっている。

《2位・天理大》 天理大と言えば、東京五輪で連覇を狙う柔道男子73キロ級の大野将平に代表されるように柔道だ。ニッポンのお家芸を支えた歴史は古く、72年のミュンヘン五輪で野村豊和が金メダルを獲得。84年ロサンゼルス五輪金メダリストの細川伸二もその栄誉に続いた。豊和のおいで、細川を師と仰いだのがアトランタ、シドニー、アテネで五輪3連覇を果たした野村忠宏。脈々と伝統が受け継がれていることが分かる。もう一つが、ホッケーだ。天理大ホッケー部は男女ともに日本タイトルを数多く獲得した名門で、初めて五輪へ送り出したのは68年のメキシコ五輪。後に同大学や女子日本代表の監督を務めた恩田昌史ら3人が代表となった。東京五輪では男子7人、女子4人の卒業生が代表に決まった。

《3位・同大》 同大のオリンピアンをたどると「多種多様」の一言に尽きる。歴史も古く、最初に出たのが32年のロサンゼルス五輪。のちに陸上器具メーカーの「ニシ・スポーツ」を開業した西貞一だ。200メートルでは2次予選まで進み、アンカーを務めた1600メートルリレーでは5位に入賞した。以降、同大出身者が出場した種目はセーリングやレスリング、射撃、フェンシング、ボート、ハンドボール、アーチェリーと多岐にわたる。近年も、ともに4大会に出場した陸上の朝原宣治やフェンシングの太田雄貴という銀メダリストがいる。東京五輪もバラエティー豊かだ。陸上の1500メートルと5000メートルで出場権を獲得した田中希実はスポーツ健康科学部で常にトップ5をキープしている。7人制ラグビーで初の五輪切符を獲得した松井千士は名門ラグビー部で活躍した。射撃の中口遥、フェンシングの宇山賢も夢舞台に立つ。

《4位・立命大》 立命大の柱となっているのが、アーティスティックスイミングだ。最初に出場したのは、まだシンクロナイズドスイミングと呼ばれていたアトランタ五輪。武田美保と藤井来夏の2人がチームで銅メダルを獲得した。武田は3大会連続で五輪に出場、チームやデュエットで銀メダル4つをキャリアに加えた。その系譜を受け継ぐのが、東京五輪で3大会連続出場となる乾友紀子だ。デュエットとチームで出場するエースはチーム最年長の30歳。リオデジャネイロ五輪ではチーム、デュエットともに銅メダルを獲得しており、経験豊富な頼れるお姉さんでもある。新たに看板を背負いそうなのがホッケー。53年ぶりに出場する男子は5人の立命大OBが選ばれた。

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