IOCバッハ会長は広島、コーツ副会長は長崎を予定通り16日訪問へ 橋本会長「国内外に平和を訴えて」

[ 2021年7月9日 15:35 ]

東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長
Photo By スポニチ

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が9日、定例会見を行った。

 東京都に新型コロナウイルスの緊急事態宣言が12日に発令されることなどを受け、8日に行われた政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)による5者協議で、東京五輪は東京都、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で無観客となることが決まった。

 8日に来日したIOCのトーマス・バッハ会長は16日に被爆地の広島市、ジョン・コーツ副会長も被爆地の長崎市を訪問する方向で調整されている。橋本会長は「五輪、パラリンピックの根本原則は平和。唯一の被爆国である日本が長崎と広島から平和の発信をしてほしいと強く地元からいただいている。感染症対策を講じた上で、それぞれの立場で平和の尊さを2カ所の自治体に行っていただいて、国内外に平和を訴えていただければありがたい」と逆風の中、予定通り訪問するとした。

 国連総会が採択した五輪休戦の期間がスタートする16日に合わせた訪問だが、IOCに厳しい国民の視線が注がれる今の状況では、歓迎ムードは見込めない。組織委内部からは「行かせちゃダメでしょ」と疑問の声も上がっていたが、米ワシントン・ポストで“ぼったくり男爵”と表現されたバッハ会長、緊急事態宣言下での五輪開催は可能かと問われ「間違いなくイエスだ」と言い放ったコーツ副会長の前では無力だった。

続きを表示

2021年7月9日のニュース