錦織「良くないが、状況を理解する必要がある」 大坂の会見拒否に複雑な心境を吐露

[ 2021年6月1日 05:30 ]

テニス全仏オープン第1日 ( 2021年5月30日    パリ・ローランギャロス )

全仏オープン2回戦進出を決めた錦織圭(AP)
Photo By AP

 シングルス1回戦が行われ、男子の錦織圭(31=日清食品)は予選勝者のアレサンドロ・ジャネッシ(31=イタリア)にフルセットの熱戦の末に競り勝った。7年連続で進出した2回戦では、第23シードのカレン・ハチャノフ(25=ロシア)と対戦する。昨年の全米オープン覇者で第4シードのドミニク・ティーム(27=オーストリア)は敗退した。女子の日比野菜緒(26=ブラス)はストレート勝ちで初戦を突破した。

 4時間3分の激闘を終え、記者会見に現れた錦織は、大坂に関する質問に冷静に対応した。「(会見拒否は)良くないが、彼女の状況を理解する必要がある。良くも悪くもある」と複雑な心境を口にした。

 話題が自身のプレーに及ぶと、楽しむ余裕を見せた。「どうしていつも5セットを選び、4時間以上もプレーするの?」と海外記者からウイットに富んだ表現で苦戦の理由を問われ、錦織は苦笑い。「テニスが好きで、より長くコートにいたいからかな」とジョークで応じた。

 7年連続の2回戦進出となったが、満足できる内容ではなかった。初顔合わせとはいえ、実績で大きく劣るサウスポーのジャネッシとフルセットにもつれ込む大苦戦。「あれだけ高い球を打ってくる選手はいない」と、スピンの利いたショットにてこずった。最終セットは2―4の絶体絶命の状況に追い込まれ、「負けるかもしれない」と初戦敗退が頭をよぎった。だが、「ただ振り切ってプレーしただけ」と開き直ると、体力の限界だった相手の失速にも救われた。

 右肩故障から復帰後は「気持ちとプレーが一致しない」と自信が深まらない。「やっぱりテニスって面倒くさいですね」。錦織に疲れがにじんだ。

続きを表示

2021年6月1日のニュース