ウィザーズ粘勝 八村20得点と自己最多の13リバウンドでダブルダブル 最後は劇的3P

[ 2021年6月1日 11:16 ]

土壇場で起死回生の3点シュートを決めてファンの歓声に応える八村(AP)
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 NBA東地区全体8位のウィザーズは31日、地元ワシントンDCで1位76ersとの1回戦第4戦に122―114(前半60―61)で競り勝って1勝3敗。このカードはレギュラーシーズンを含めて今季7戦目で初白星を挙げ、スイープでの敗退を免れた。

 第1戦で12得点、第2戦で11得点、第3戦で10得点を挙げていた八村塁(23)は第1Qこそ無得点に終わったが、42分の出場でフィールドゴール(FG)を12本中8本(うち3点シュートは6本中3本)成功させて20得点と自己最多の13リバウンドをマーク。プレーオフでは初のダブルダブル(レギュラーシーズンでは過去6回)を達成した。第3Qの6分43秒にはブラドリー・ビール(27)が外したレイアップを拾い、ゴール下でスタンディングから左手による強烈なウインドミル・ダンクを成功させて雄叫びをあげた(この行為でテクニカル・ファウルを宣告される)。

 ウィザーズは第1Q序盤で11点を追う展開となりながら第3Qを32―19として一時は14点をリードしたがそこからはまた接戦。八村は第4Qに入って76ersの得点源となっていたトバイアス・ハリス(28=この日21得点)のシュートを阻止。プレーオフ4戦目で初のブロックショットを記録し、このあとルーズボールをキープして自己記録に並ぶ12リバウンド目をマークした。

 第4Qの残り4分15秒からは同点3回、勝ち越し4回というシーソーゲーム。そして115―112で迎えた第4Qの残り45・8秒に八村は右のコーナーから勝負を決める値千金の3点シュートを成功させ、現地の実況アナは「ブレーク・アウト・プレーオフ・パフォーマンス(存在感を変える活躍)」とその価値ある“一撃”を絶賛し、スタンドで見守った1万665人(収容能力の52%)の地元ファンを熱狂させた。

 残り1・5秒には76ersのタイリース・マキシー(20)が外した3点シュートをゴール下でキープしたところで13リバウンド目。昨季のホーネッツ戦(19年12月10日)で記録していた自己記録(12)をプレーオフの大事な試合で1つ上回った。

 今季に歴代最多となる183回目のトリプルダブルを達成したラッセル・ウエストブルック(32)はFG成功が19本中3本にとどまったものの、19得点、21リバウンド、14アシストで第3戦に続いてトリプルダブル。得点部門2位のビールは27得点を稼いでチームを引っ張った。先発したダビス・バターンズ(28)も15得点を挙げたが第3Qに右脚を痛めてプレー続行不能。それでもプレーオフ初先発のセンター、ダニエル・ギャフォード(22)がファウルトラブルに見舞われながらも12得点と5ブロックショットをマークしてインサイドで奮闘した。

 76ersは今季のMVP最終候補に入ったセンターのジョエル・エンビード(27)が第1Qに転倒した際に右膝を負傷。後半は出場しなかった。211センチのポイントガード、ベン・シモンズ(24)はファウルトラブル(5反則)に見舞われ、今季の成功率が61・5%だった弱点のフリースローを徹底的に突かれ、第4Q終盤では意図的にラインに立たされて8本中4本を外して勝機を逃した。

 <八村の全オフェンス>
 ▼第1Q(出場7分59秒=無得点)
(1)1分43秒・ビールのパスを受けて左コーナーから3点シュート=×
 ▼第2Q(出場12分=7得点)
(2)1分17秒・正面やや左から3点シュート=〇(アシスト・ウエストブルック)
(3)5分49秒・ウエストブルックのキックアウトから左コーナーから3点シュート=×
(4)7分36秒・速攻から右サイドを疾走して右手でダンク=〇(アシスト・ウエストブルック)
(5)9分41秒・右サイドから3点シュート=×
(6)11分18秒・スミスがハリスのシュートをブロックしたあと速攻。右サイドから左手でダンク=〇(アシスト・ウエストブルック)
 ▼第3Q(出場10分17秒・7得点)
(7)1分23秒・右コーナーから3点シュート=〇(アシスト・ウエストブルック)
(8)6分43秒・速攻でビールが外したレイアップをゴール下で拾ってスタンディングから左手によるウインドミル・ダンク=〇
(9)8分30秒・左サイドからプルアップでジャンプシュート=〇(アシスト・ビール)
 ▼第4Q(出場11分43秒=6得点)
*1分13秒・フリースロー2本=〇×
(10)9分8秒・ペイント内でシュートしたがハリスにブロックされる=×
(11)10分44秒・速攻から両手でダンク=〇(アシスト・ウエストブルック)
(12)11分14秒・右コーナーから3点シュート=〇(アシスト・ビール)

 <第4戦のチーム成績>
 ▼FG成功率=76ers(41・7%)ウィザーズ(45・5%)
 ▼3点シュート成功率=76ers(31・6%、38本中12本)ウィザーズ(37・5%、24本中9本)
 ▼FT成功率=76ers(64・7%)ウィザーズ(78・6%)
 ▼リバウンド総数=76ers(48)ウィザーズ(57)
 ▼アシスト総数=76ers(21)ウィザーズ(24)
 ▼スティール総数=76ers(7)ウィザーズ(8)
 ▼ブロックショット総数=76ers(6)ウィザーズ(12)
 ▼ペイント内得点=76ers(40)ウィザーズ(48)
 ▼ターンオーバー回数=76ers(11)ウィザーズ(14)
 ▼反則数=76ers(30)ウィザーズ(27)

 <ウィザーズ1回戦の結果と日程>
 ▼第1戦(23日=フィラデルフィア)●118―125
 ▼第2戦(26日=フィラデルフィア)●95―120
 ▼第3戦(29日=ワシントンDC)●103―132
 ▼第4戦(31日=ワシントンDC)〇122―114
 ▼第5戦(6月1日=フィラデルフィア)
 ▼第6戦(6月3日=ワシントンDC)
 ▼第7戦(6月5日=フィラデルフィア)
 *日付は米国時間。第6戦以降の実施は成績次第

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