コロナワクチン五輪選手優先案にアスリート異論「社会の安全が最優先」

[ 2021年1月10日 05:30 ]

国立競技場
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 新型コロナウイルスのワクチンを東京五輪出場選手に優先的に接種させるプランに現役アスリートが異論を唱えた。

 16年リオデジャネイロ五輪レスリング女子75キロ級で金メダルに輝いたカナダのエリカ・ウィービー(31)が「ワクチンを最も必要とするのは最前線で働く人。社会の安全が最優先」と語ったと地元局CBCが8日に伝えた。

 優先接種は同じカナダのIOC委員であるディック・パウンド氏が「列の横入りだと言う人々も出てくるだろうが、これが最も現実的な進め方だと思う」と五輪実現のための私見として披露していた。しかし、周囲からの理解や共感を得られなければ実現は見通せない。

 04年アテネ五輪体操男子のカナダ代表で床運動金メダルのカイル・シューフェルト氏(38)もワクチンを「黄金の液体」と表現。「(優先接種は)道徳的観点から同意できない。アスリートは既に健康。病気(新型コロナ)の致命的な影響を受けやすい年齢層でもない」と否定的だった。

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2021年1月10日のニュース