“異例”の大相撲初場所が開幕 大関・貴景勝は綱獲りへ痛い黒星発進 カド番の2大関は明暗分かれる

[ 2021年1月10日 17:58 ]

<大相撲初場所初日>御嶽海に敗れる貴景勝(撮影・西海健太郎)
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 大相撲初場所は10日に東京・両国国技館で初日を迎えた。横綱・白鵬の新型コロナ感染が判明するなど、感染者の増加に歯止めが掛からない角界。陽性および濃厚接触の可能性がある力士65人に加え、親方や力士以外の協会員18人を含めた83人が新型コロナの影響で休場した。腰痛で休場の鶴竜を含めると十両以上の関取は初日では戦後最多16人が休場する異常事態となった。

 両横綱不在の中、初の綱獲りに臨む大関・貴景勝は結びの一番で御嶽海と対戦。御嶽海に押し出しで敗れ、痛い黒星発進となった。

 カド番大関の正代は北勝富士を立ち合いから一気の攻めで寄り切って完勝。同じくカド番大関の朝乃山は大栄翔に押し出しで敗れ、明暗が分かれる結果となった。

 大関復帰を目指す関脇の照ノ富士は琴勝峰を押し倒しで完勝し、初日を白星で飾った。

 幕内の取組数は本来の21番から18番、十両は14番から9番に激減。9日には序二段・琴貫鉄がツイッターを更新し「出るか辞めるかの選択肢しかなく自分の体が大事なのでコロナに怯えながら我慢して相撲を取ると言う選択肢は選べず引退を決意しました」と引退を公表した。これに対して日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「協会は感染対策をしっかりとしている。こうなったら師匠の手にも負えない」などとコメント。“異例”の初場所は騒然とした幕開けとなった。

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