コロナ禍ならではの親心 準V・京都成章の元気の源は巨大応援幕と歌手出演の動画

[ 2021年1月10日 05:30 ]

第100回全国高校ラグビー選手権決勝   京都成章15-32桐蔭学園 ( 2021年1月9日    花園ラグビー場 )

保護者が作った巨大応援幕には、3年生の名前と、プレーの特徴を表したニックネームが書かれている
Photo By スポニチ

 準優勝の京都成章は、保護者が作った巨大応援幕に元気付けられてきた。練習グラウンド脇には、縦2メートル、横5メートルほどの大きなビニールシートが7枚、いつもかけられていた。そこには、3年生36人の名前と、それぞれのキャッチフレーズが添えられている。ロック本橋なら「和製ゴジラ」、共同主将のFB辻野は「生まれながらのキャプテンシー」。全て保護者が名付けたものだ。

 大会の合宿生活に入る前は、歴代主将のメッセージなどを集めた保護者製作の応援動画を鑑賞して盛り上がった。共同主将のSH宮尾の母・美加さんが、ヒップホップグループ「DOBERMAN INFINITY」(ドーベルマン・インフィニティ)の曲を挿入歌にするために、EXILE(エグザイル)も在籍する所属事務所に連絡。許可を得て作った手の込んだものだった。「ドーベルマン―」のメンバーがサプライズでメッセージを寄せるサプライズもあった。いかにもラグビー的な心温まる交流も、部員の力になった。

 湯浅監督は、応援幕について「初めてのことです」と過去12回にはなかったことだと振り返る。今年はコロナ禍で無観客。保護者の来場も許されなかった。「そうした背景があったのかもしれない」。客席で応援したくてもできない心境が、保護者の特別な行動を生んだようだ。

続きを表示

2021年1月10日のニュース