常翔学園 100回大会100勝へ闘志 1回戦は日川と激突 野上監督「一戦一戦やからね」

[ 2020年12月6日 05:30 ]

<常翔学園練習>プレーでチームを引っ張る主将の木戸(中央)=撮影・成瀬徹
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 史上最多63校が参加する第100回全国高校ラグビー大会(27日開幕、花園)の3回戦までの組み合わせ抽選会が5日、大阪市内で大会委員による代理で行われた。歴代3位の通算96勝を誇る常翔学園(大阪第3)は28日の1回戦で日川(山梨)との対戦が決定。準々決勝をクリアすれば、節目の100勝に到達する。大台を突破し、無観客で開催される記念大会を6度目の優勝で飾る。

 いつもとは違う一日だった。監督と主将が一堂に会する抽選会はコロナ禍により、代理で実施された。インターネットで配信された情報を、野上友一監督(62)は大阪市内の学校で、主将のロック木戸大士郎は練習に向かう途中にそれぞれ知った。でも、気持ちは一緒だった。「一戦一戦やからね」と指揮官が言えば、主将も「どこと当たっても、勝つだけ。優勝するのが目標ですから」と力強くうなずいた。

 名門にふさわしい最高の舞台が待っている。通算勝利数は秋田工、天理に次ぐ96勝。「偶然やけど、100勝というのは凄いよな」と野上監督が感嘆するように、100回大会で100勝を刻むチャンスがある唯一の学校となった。

 もちろん、全国の学校同様、コロナ禍の影響は受けた。3月から6月まで学校は休校となり、夏合宿もできなかった。だが、オンラインを活用して戦術を話し合ったり、トレーニングに励んだり、各自が工夫。「いつもならいつでもできると思っていたんだろうが、こんな時だからこそ一生懸命やろうと考えて、かなりやっていたようだ」と名将を満足させるレベルで戻ってきたという。中学の時から、高校の最終学年が記念大会になることを知っていた3年生の意識の高さゆえだ。「100回大会で優勝するぞ」を合言葉に仲間と切磋琢磨(せっさたくま)してきた木戸は「優勝したら必然と100勝(以上)できますよね」と頼もしい。無観客の花園から、意味ある白星を6つ届ける。

 ○…記念大会となる今回は従来の都道府県51代表に加え、全国各ブロック大会を制した9校が出場権を獲得。予選参加校数が多い愛知、埼玉、福岡は出場枠が1ずつ増えた。従来より12校多い史上最多63校で優勝を争う。シード校は過去9大会で8強に入った回数上位の都府県から選出。大会は花園ラグビー場(大阪府東大阪市)で27日に開幕し、決勝は来年1月9日。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全試合を無観客で実施し、保護者も入場できない。

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