MTB山本幸平“2020年V締め”4度目五輪へ「最高のキレキレの走りを」

[ 2020年12月6日 19:58 ]

ショートトラック全日本選手権を制した東京五輪代表の山本(右)
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 自転車マウンテンバイク(MTB)で東京五輪代表の山本幸平(35=DREAM SEEKER RACING TEAM)が6日、千葉市の千葉公園で初開催されたクロスカントリー・ショートトラックの全日本選手権に出場。初代王者に輝き、2020年ラストレースを優勝で飾った。来年、4度目となる五輪舞台は自らの集大成。「最高のキレキレの走りを見せたい」と決意を新たにした。

 五輪種目のクロスカントリーはロングコースを90分ほど走るが、今大会のショートトラックは高低差の少ない800メートルコースを15周。25分の短期決戦でも、第一人者の勝負勘が光った。序盤は自らが引っ張り先頭集団を作ると、中盤は3~4番手で様子をうかがう。残り2周で一気にスパートをかけて、圧倒的な力の差を見せつけた。「長くレースをやっていて(スパートする)場所とタイミングがある。最後は何も考えずにこいだ」と振り返った。

 例年のオフはタイで練習を積むが、コロナ禍で予定を変更。年末年始から沖縄合宿で慣らし、その後は練習拠点の長野県松本市で雪上トレーニングなどで鍛えるという。コロナの状況で流動的だが、来年3月から米国へ向かい、5月から始まるW杯でドイツ、チェコ、オーストリアを転戦する計画。その後に帰国して高地での“山ごもり”で東京五輪へ感覚を研ぎ澄ますという。「五輪まで残り7カ月。やることは限られているが、シンプルに成長していくしかない」とベテランらしく語った。

 東京五輪延期となった2020年は「メンタルがきつかった」と振り返る。それでも、来年3月には第二子の次女が誕生予定。1年延期となった五輪は「娘2人連れて行ける」と前向きに語る。日本人初の五輪入賞が、集大成でのミッション。日本MTB界のレジエンドは、静かにペダルをこぎ続ける。

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2020年12月6日のニュース