明大No・8箸本主将が2年連続MOM「縦を前面に」自ら体現 ラグビー早明戦

[ 2020年12月6日 20:56 ]

ラグビー関東大学対抗戦Aグループ   明大34―14早大 ( 2020年12月6日    東京・秩父宮ラグビー場 )

<早大・明大>早大・河瀬(下)のタックルをはじき飛ばす明大・箸本主将(撮影・吉田 剛)
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 定期戦として96度目の対戦となった伝統の早明戦は、前後半計5トライを奪った明大が34―14で早大に勝ち、2季連続18度目の対抗戦制覇を果たした。明大、早大ともに6勝1敗、勝ち点24で並んだが、順位決定方法の規程で直接対決に勝った明大の優勝となった。定期戦の通算成績は明大の40勝2分け54敗となった。

 明大4年生で唯一、4年連続で早明戦に先発し、1トライを挙げて2年連続でマン・オブ・ザ・マッチにも選出されたNo・8箸本龍雅主将は「明治のスタイルのフォーカスして試合に挑んだ。スタイルは縦に強いラグビー。迷ったらコンタクトをして、縦を前面に出そうと思った」と快勝に胸を張った。

 キックオフ直前の円陣では「ミスが怖いか?」とフィフティーンに問い掛け、全員が首を振ると「グラウンドに立てる立場に誇りを持って戦おう」と大号令。80分間、誰よりも体を張り続けた。最初の見せ場は前半4分。自陣のブレークダウンでジャッカルに成功し、ピンチの芽を摘んだ。一進一退の展開は、徐々に明大ペースに。同16分、ゴール前のラックから箸本は自らボールを持ち出し、2人をはじき飛ばして先制トライを挙げた。

 突破を図った箸本に対し、最初に襲いかかったのが対面の早大No・8丸尾崇真主将(4年)だった。試合前日の5日、No・8主将同士の対決に「意識はない」としていたが、「目の前に立ったら“行ったろうかな”という感じです」と宣言。言葉通り、力勝負を制し、さらに1人をはじき飛ばす超大学級のスケールを見せつけるトライとなった。

 3分後には自陣からのアタックでラックサイドへ猛然と走り込み、今度は相手ディフェンスに指一本触れられずに敵陣へと進入。WTB石川貴大(4年)のチーム2トライ目を演出した。後半にはトライセービングタックルを見せるなど、言葉でもプレーでも明大を引っ張った。「これまでは試合の入りが悪かったが、結果的に2トライを取った。気持ち的に楽に試合を運べた」と振り返った。

 対抗戦2連覇を果たし、2季ぶりの優勝を目指す全国大学選手権には19日の準々決勝から登場する。新型コロナウイルスの影響で異例のシーズンは、泣いても笑っても残り最大3試合。箸本は「この結果に満足することなく、成長するチームが優勝をつかみ取れる。明治はここからまた、一つ一つ成長していく」と次なる戦いへと気持ちを切り替えた。

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