明大、対抗戦連覇へ紫紺結束 6日早明戦、箸本主将「相手の方が強いと思ってチャレンジ」

[ 2020年12月6日 05:30 ]

早大戦を翌日に控え、メンバー練習前に部員全員で円陣を組んで校歌を歌う明大ラグビー部。中央が箸本龍雅主将
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 ラグビーの関東大学対抗戦Aグループ、伝統の早大―明大は6日に東京・秩父宮ラグビー場で行われる。6戦全勝の早大に対し、ここまで5勝1敗の明大は5日に東京都世田谷区八幡山の自校グラウンドで、最終調整。勝てば2季連続18度目の対抗戦制覇が決まる大一番に向け、No・8箸本龍雅主将(4年)はルーキー時代からともに主力としてチームを引っ張ったものの、右膝のケガで欠場するSO山沢京平副将(4年)の思いを背負って戦うことを誓った。

 冷たい雨が降る八幡山グラウンドに、大きな円陣ができた。普段は100人近い部員が一斉に練習することはないが、スタッフを含めて全員で肩を組み合い、校歌を朗々と歌い上げた。続いて部歌の最終節を熱唱。練習は冒頭5分だけが報道陣に公開され、96度目の伝統の一戦に備えた。

 箸本は「(校歌は)いつもは歌っていない。熱くなりました」と語った。全勝対決となった昨年は36―7で快勝。だが、今年はすでに1敗を喫している。勝たなければ連覇がない状況だけに「相手の方が強いと思ってチャレンジする。気持ちは明治の方が入れやすいと思う」と熱弁した。

 熱くなる理由はもう一つある。山沢が10月初旬の開幕直前に右膝前十字じん帯を断裂。最終学年で1試合も出られず卒業することになった。ケガの3日後、箸本は山沢の部屋を訪れ「京平にもできることがあると思うし、チームの力になる。一緒に頑張ろう」と声を掛けた。以後、山沢は必ず練習に出て、的を射た助言を送ってくれるという。

 山沢が着るはずだった10番で先発するSO森(4年)も「キックやゲームコントロールを助言してくれる。京平の分までプレーしたい」と誓った。これまで主に12番でプレー。11月22日の帝京大戦で10番デビューを果たし、一時16点差から逆転勝利に導いた。「焦ったけどいい経験ができた」と自信を得て早大に挑む。

 田中澄憲監督も「そりゃ(先発に)いてくれたらいいですけど」と話しつつ、黒子に徹する山沢に目を細める。一人はみんなのために、みんなは一人のために。大一番を前に、紫紺の結束は固まった。

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2020年12月6日のニュース