同大に1年生ヒーロー誕生 大型バックスCTB岡野喬吾2トライで流れ変えた

[ 2020年11月16日 05:30 ]

ムロオ関西大学ラグビーAリーグ偶数組第2節   同大53―19立命大 ( 2020年11月15日    京都市・宝が池球技場 )

<同大・立命大>後半15分、同大・岡野がセンターにトライ(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 1年生がヒーローだ。同大CTB岡野喬吾が後半に2トライ。7トライ大勝に貢献した。

 嫌なムードを振り払った。後半最初のトライを立命大に許し、12―22と追い上げられた。試合がどちらに転ぶか分からなかった同12分、岡野が、敵陣22メートル付近で、立命大SO宮崎隼人(2年)のキックをチャージ。転々とするボールを拾ってそのままインゴールに抑えた。

 「一つ前のプレーでチャージに行けると感じて、機会があれば狙おうと思っていた。後半は流れが向こうに行った。こっちに戻せて良かった」

 15分のトライもひたむきさで生まれたものだ。自陣からの展開で、左サイドでボールをもらって相手にぶち当たった。ボールが出るやいなや、逆サイドへダッシュ。SO田村魁世(3年)らが華麗なパスワークで右タッチライン際を切り崩すと、サポートに付いてラストパスをもらい、ゴールラインまでの30メートル近くを駆け抜けた。

 初戦はWTBで先発し、この日は中学から慣れ親しむ本職で存在感を発揮した。名門・常翔学園出身の1メートル81、93キロある大型バックスながら、入学当初はパスばかりに意識が行き、バチーンと相手に当たれなかったという。

 コロナ禍の活動制限中に「想像の倍以上にきつかった」という走り込みが血肉になり、今では「FWの体をしているので、縦に出ることがアピールポイント」と果敢に仕掛ける。前半には、立命大バックスが抜けたところをゴール手前で止める好タックルも見せた。宝の持ち腐れのようにプレーがおとなしかったのは、過去の話だ。

 21日の次戦(滋賀県・東近江市布引運動公園陸上競技場)は京産大との全勝対決。「今日以上の活躍をして1位通過をしたい」。常翔学園のチームメイトで、同じくスタメンを張るプロップ山本敦輝(1年)とともに、金の卵である。

続きを表示

2020年11月16日のニュース