“ミレニアム世代”古江彩佳 PO制し今季2勝目「褒めたいですね」

[ 2020年11月16日 05:30 ]

女子プロゴルフツアー 伊藤園レディース最終日 ( 2020年11月15日    千葉県 グレートアイランドC=6741ヤード、パー72 )

プレーオフを制し優勝カップを手に笑顔の古江(撮影・沢田 明徳)
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 「ミレニアム世代」の古江彩佳(20=フリー)が通算12アンダーで並んだ酒井美紀(29=国際スポーツ振興協会)とのプレーオフを3ホール目で制し、9月のデサントレディース東海クラシックに続く今季2勝目を手にした。昨年10月のアマチュア優勝を含めて、20歳172日でのツアー通算3勝目は史上4番目の年少記録。課題としていたアプローチをコロナ下で試合がない期間に強化し、賞金ランキングは4位に浮上した。

 カップがグリーン中央に切り直された直後のプレーオフ3ホール目。古江は残り161ヤードの第2打を7Iで振り切ると、ボールはカップをなめ、奥30センチにつけて楽々のバーディー。今季1勝目に続きプレーオフ2戦2勝で、勝率100%と勝負強さが光った。

 「またプレーオフだなって感じで。嫌いじゃないし、楽しいなと思っていました。今季2勝目は凄い早かった。褒めたいですね」

 第2日まで36ホールボギーなしで回り、首位で迎えた最終日。1番で今大会唯一となるボギーを叩いたが、16番で8メートルを沈めて首位に並ぶと、続く17番ではグリーン奥からのアプローチを58度で1メートルに寄せてパーをセーブ。プレーオフに持ち込み、優勝につなげた。

 今季2勝は笹生らと並ぶ最多タイ。20歳を支えるのは、ショートゲームの強さだ。リカバリー率、パーセーブ率はともに1位。昨オフに課題に挙げていたアプローチを武器に変えたのは、昨年11月に日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長からもらった助言がきっかけだった。「1本でどうバリエーションを増やすか」。コロナ下で試合がない期間にロブショットなど4種類のアプローチ練習を強化。首位で終えた第2日も、テレビ朝日の人気テレビ番組「帰れま10(テン)」にかけて、8ヤードの2種類のアプローチをカゴに10球ずつ入れる練習を日が暮れるまで続けた。

 プロとしての目標は賞金女王。「いつかは獲りたいけど、まずは一試合一試合を」。ミレニアム世代のトップランナーは、その目標に一歩ずつ着実に近づいている。

 ▼日本女子プロゴルフ協会小林浩美会長 プレーオフでは“勝ちたい!”という気持ちが前面に出ていましたね。以前、アプローチは“入れる気持ちで打ちなさい”という話をしたことがあります。寄せると考えるより、見えてくるラインが違いますから。

 《勝者のクラブ》▼1W=ブリヂストンスポーツ・ツアーB・XD―3(ロフト角10・5度、シャフトの長さ45・25インチ、硬さS)▼3、7W=同ツアーB・JGR(15、21度)▼4、5UT=同ツアーB・JGR(22、25度)▼6I~PW=同ツアーB・X―CB▼ウエッジ=同ツアーB・XW―1(50、54度)、同ツアーB・XW―F(58度)▼パター=オデッセイ・ストロークラボTEN(マレット型)▼ボール=ブリヂストンスポーツ・ツアーB・XS

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