佐渡ケ嶽親方 引退翻意促すも決断「負けず嫌いなところが凄くあった」

[ 2020年11月16日 05:30 ]

琴奨菊が引退会見 ( 2020年11月15日 )

引退会見を行う琴奨菊(左)と佐渡ヶ嶽親方(日本相撲協会提供)
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 琴奨菊の師匠・佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)は会見に同席し、引退の意向を伝えられて一度は止めたことを明かした。

 「ケガと闘いながら相撲と向き合っている姿を見ていたので、とにかく納得のいくまで取っていいぞと話していた」。しかし、琴奨菊の気持ちが覆ることはなかった。数々の歴代記録で上位に名を連ねた元大関を「負けず嫌いなところが凄くあった。力士はそうじゃないといけない」と称えた。かつて一緒に汗を流した鳴戸親方(元大関・琴欧洲)は「自分が(02年九州場所で)初土俵を踏んだ時はもう幕下で凄いな、追いつきたいと思っていた。相撲と向き合う姿を尊敬してきた」と振り返った。22歳の弟弟子・琴ノ若は「自分が入門する前から面倒を見てもらった。稽古をつけてもらい、ここまで上がってこられた」と感謝した。

 【愛され琴奨菊お疲れ様でした】

 ▼尾車事業部長(元大関・琴風)琴奨菊は真面目で実直で努力家だった。若手の稽古も一生懸命指導していた。琴勝峰や琴ノ若らも影響を受けて強くなった。これからはいろいろなものを吸収して、いいお相撲さんを育て、協会のためにも頑張ってほしい。

 ▼芝田山広報部長(元横綱・大乃国)ファンからすれば勇壮な姿を見られなくなるのは寂しいと思うけど、いつか必ずこういう日は来る。大関から陥落しても日々の体づくりを頑張ってやってきた。ご苦労さんという思いだ。

 ▼中村親方(元関脇・嘉風)今場所も並々ならぬ覚悟を持っていた。土俵に立って何かを得たいという気持ちが本当に強かった。もっと強くなりたいというハングリーさが凄い。探究心という言葉以上のものがあった。指導者として相撲の話ができるのが楽しみ。

 ▼安治川親方(元関脇・安美錦)がぶり寄りの体勢になってしまったら手のつけようがなかった。(日本出身力士の)10年ぶりの優勝をしてくれて、勇気をもらったし希望を与えてくれた。まだまだ人生は長い。一緒に大相撲を盛り上げていきたい。

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2020年11月16日のニュース