新型コロナ軽症者向け施設、日本財団「災害危機サポートセンター」が完成

[ 2020年7月30日 17:12 ]

日本財団が建設した「日本財団災害危機サポートセンター」
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 日本財団は30日、新型コロナウイルス感染者の病床不足解消のため、東京品川区の日本財団パラアリーナと「船の科学館駐車場」に建設していた「日本財団災害危機サポートセンター」の完成に伴い、内部を報道陣に公開した。今年4月から建設が開始され、新型コロナウイルスに感染した軽症、無症状者の滞在施設として利用される予定。病床数は250床に上り、東京都によって運用される。同財団の笹川順平常務理事は「医療崩壊を防ぐことが求められる最大のミッションということで、この施設を作った」と説明した。

 同センターでは臨時療養施設として、日本財団パラアリーナ(2035平方メートル)と船の科学館駐車場(7369平方メートル)を活用。その他、医療従事者の待機場所や作業スペースとして大型テント(600平方メートル)が用意された。日本財団パラアリーナでは、内部をパーテーションで区切り合計100床を確保。各スペースにはベッドやテーブルなどが設置され、個室トイレやシャワーは屋外に配備されている。船の科学館駐車場には、災害復興住宅を活用した個室型プレハブハウスを14棟設置し、合計140室、150床を備えている。室内にはベッドの他、テレビや洗濯機、冷蔵庫など生活に必要な設備が整えられた。また家族で感染するケースも増えており、プレハブハウスには1部屋2床の家族棟も用意されている。

 笹川常務理事は「今日の感染状況で行くと、東京都が確保している病床数は2400。これに対し29日現在で(使用率が)約50%に届こうとしている。しかしこの中で重篤患者は20数名しかおらず、多くは軽症者などで占められている。これがすぐに8割になるだろうと予測しており、病院の病床数はひっ迫していく。そういう意味では、非常に価値のあるセンターになるのではないかと考えている」とコメントした。

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