【玉ノ井親方 視点】優勝の行方左右する13日目の新旧大関戦 朝乃山は安易に四つに組むと危険

[ 2020年7月30日 20:24 ]

大相撲7月場所12日目 ( 2020年7月30日    両国国技館 )

<7月場所12日目>北勝富士(左)をすくい投げで破る朝乃山(撮影・久冨木 修)
Photo By スポニチ

 朝乃山が力強い相撲で1敗を守った。立ち合いは胸で当たって、馬力のある北勝富士に少し上体を持ち上げられてしまった。だが、そこで後退しなかったのは力をつけた証拠。右を差した後に左上手を取れず、右四つ十分の形に持ち込めなかったものの、そこからうまく右のかいなを返してすくい投げを決めた。

 13日目は賜杯の行方を左右する新旧大関対決。照ノ富士はヒザのケガなどで序二段まで番付を落としたが、調子は随分戻ってきている。身長は朝乃山より4センチ高い1メートル92、手足が長くて懐が深く、引き付ける力がある。右の相四つなので右を差すのは難しくないが、安易に四つに組むと、圧力を受けやすくなる。勝負のポイントは、右を差した後の攻め。止まってしまうと相手の重みが増すので、自分からどんどん攻めることが大事だ。照ノ富士に左上手を取られないよう休まず攻め続ければ勝機も高まる。(元大関・栃東)

続きを表示

2020年7月30日のニュース