データで見る八村の第21戦 フル出場の先発新人は4人のみ ヒート戦では「例外」と対面

[ 2019年12月7日 13:25 ]

ヒートのナンとマッチアップするウィザーズの八村(AP)
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 ウィザーズの八村塁(21)は6日のヒート戦でNBAデビューから21試合連続で先発。5日の76ersと合わせて2日間で82分というルーキーとしては驚異的なプレータイムを記録した。

 今季のドラフトで指名された計60人のエリート新人の中で、開幕から1試合も休んでいないのは計8人。1巡目の指名選手では4番目のダリアス・ガーランド(キャバリアーズ)、6番目のジャレット・カルバー(ティンバーウルブス)、7番目のコービー・ホワイト(ブルズ)、9番目の八村、12番目のP・J・ワシントン(ホーネッツ)、23番目のダリアス・ベイズリー(サンダー)、28番目のジョーダン・プール(ウォリアーズ)の6人が“皆勤”を続けている。全試合先発に限ると八村、ガーランド、ワシントンの3人のみ。ただしヒート戦は八村がNBA唯一の「例外」と対面する1日となった。

 それが好調ヒートの先発ポイントガードとして起用されているケンドリック・ナン(24)。ウィザーズ戦では八村と同じ14得点をマークして勝利に貢献している。

 ナンはドラフト外での入団。昨季はウォリアーズ傘下のG・リーグ、サンタクルーズ・ウォリアーズでプレーし、49試合で19・3得点をマークしていた。といっても先発は1試合のみ。結局、ウォリアーズはナンとは契約せず、オフにヒートが獲得していた。

 出身大学は全米一部校とは言え、強豪校のいないホライゾン・リーグに所属するオークランド大(ミシガン州)。この大学からNBAのプレーヤーとなったのは過去3人しかおらず、今季開幕前まではノーマーク的な存在だった。

 188センチで86キロ。サイズはごく平凡だ。しかし彼はU―17世界選手権(2012年=リトアニア)で優勝した米国代表の一員であり、オークランド大に転校する前には強豪カンファレンスのひとつビッグ10に所属するイリノイ大でプレーしていた。

 ところが2016年、金銭の貸し借りをめぐって女性と口論となり、暴力行為に至ったために有罪判決を受けて順調だったバスケ人生が一転。本人はイリノイ大でのプレー続行を希望したが、その不祥事を許してはもらえず退校処分となってオークランド大へ転校したのだった。

 いわばエリートでありながらどん底からはい上がってきた選手。それでもNBAの座を苦労してつかんだナンは今季開幕から活躍を続け、全22試合で先発に起用された。しかも平均得点は八村(14・1)を上回る15・3。20得点以上は八村の5回に対して7回を記録しており、先発を続ける唯一のドラフト外の選手ながら、新人王を視界にとらえながら突き進んでいる。

 ルーキーが初年度でレギュラーシーズンの全82試合に出場した例としてはカリームアブドゥル・ジャバー(1969年=当時バックス)、ラリー・バード(1979年=セルティクス)、マイケル・ジョーダン(1984年=ブルズ)らがいるが、最近ではプレータイムを制限しながら徐々に育ていくというチーム方針が主流だ。

 まさに時代に逆らうような存在がこの2人で、平均出場時間はナンが29・4分で八村が29・2分。さて最後までしぶとく休まずどこまでも働き続ける“アイアンマン”の先発ルーキーはどちらになるのだろう?(高柳 昌弥)

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