【岡崎真の目】羽生が羽生の演技できれば、フリーで逆転チャンス十分ある

[ 2019年12月7日 08:00 ]

フィギュアスケートGPファイナル第1日 ( 2019年12月5日    イタリア・トリノ )

男子SP、演技をする羽生(撮影・小海途 良幹)
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 羽生の演技はたった一つの失敗を除けば、これまでのどの演技よりも素晴らしかった。それだけに連続ジャンプのミスは本当にもったいなかった。

 問題の4回転トーループは回転のかけ始めを少し早まったのか、跳び上がった瞬間に軸が左に外れてしまった。着氷が右足になるので、本来は右側に軸がなければいけないのに、跳んだ瞬間に左にどんどん外れていってしまったため、持ち前のボディーバランスをもってしても立て直すことができなかった。羽生のジャンプは他の選手に比べて高さと流れがある分、逆に軸が外れた時は戻すのが難しい。決まった時はスパーンといく分、外れた時の危険度も高くなるということを改めて認識させられた。

 一方のチェンも素晴らしかった。以前はいっぱいいっぱいの部分が感じられることもあったが、昨季ぐらいから良い意味で余力が感じられるようになった。良い時と悪い時の差が激しかった頃のイメージはもうなく、大崩れの可能性も低くなっている。

 12・95という差が厳しいのは事実だが、フリーで逆転のチャンスはまだ十分あると思う。フリーはSPよりも要素の数が多いし、今回のように1つのミスで大きく得点が動く。羽生が高難度のルッツを投入すれば4回転が4種類になり、チェンのアドバンテージは一気に縮まる。演技点はミスをした今回でも羽生の方が若干高いし、細かく見ると成功した演技のGOE(出来栄え評価)の付き方も羽生の方が大きい。もちろんチェンのミス待ちにはなるが、自分のできることをきちんとこなせば十分戦えるはずだ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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