サトハシ、カット型復権へ4強 メダル確定で準決VSみまひな

[ 2019年4月27日 05:30 ]

卓球世界選手権個人戦   第6日 ( 2019年4月26日    ハンガリー・ブダペスト )

準決勝進出を決め、Vサインの佐藤(右)と橋本(撮影・吉田 剛)
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 橋本帆乃香(20=ともにミキハウス)組が台湾組にストレート勝ちし、初のメダルを確定させた。3位決定戦がないため。前回銅メダルの伊藤美誠(18=スターツ)・早田ひな(18=日本生命)組も北朝鮮組に4―1で快勝し4強。この種目の日本人ペアの1大会複数メダルは、1971年名古屋大会以来、48年(18大会)ぶり。両者は27日に準決勝で激突する。

 メダルを懸けた準々決勝で相手を子供扱いした。カット型の佐藤・橋本組の実力は、それほど高い。台湾ペアの強打をフットワーク巧みに拾い、鋭い回転でミスを誘う。隙を見て、橋本が強打を叩き込んだ。最終ゲームを11―2で圧倒。抱き合って喜んだ。

 「ここまで来るのに悪い時もたくさんあった。大きな舞台に初めて2人で出て、4強の喜びをかみしめた」

 コートで涙した佐藤は達成感に満ちていた。守備型に向いた忍耐強い性格。北海道函館市生まれ。小5から中2までの4年間、雨の日も雪の日も毎日3キロのランニングを欠かさなかった。中2でその日課が止まったのは、左膝骨折の手術をしたから。ただし、退院後3日で「どうしても出たかったので」と公式戦に出場したど根性の持ち主である。

 16年にコンビを結成した。橋本は、年長者の佐藤が「凄く努力家。やると決めたら続けてやる」と認める頑張り屋だ。名選手を多数輩出したミキハウスで日々、2人で猛練習。国際大会で既に5勝。知名度では伊藤・早田組には劣るものの、世界に誇る名コンビだ。

 戦術、道具、ルールの変化で、カット型が成績を挙げにくくなって久しい。日本女子では、00年シドニー大会を最後に、同型の五輪代表が出ていない。不遇の時代だからこそ、橋本は「今はすぐ動画が配信される。それを見て、カットマンでもできるという気持ちを(子供たちに)持ってもらいたい」と意気込む。準決勝の相手は“みまひな”。さらなるアピールには最高の相手だ。

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