逸ノ城 鶴竜撃破、初の1場所2個目金星 減量中止が吉

[ 2019年1月18日 05:30 ]

大相撲初場所5日目   ○逸ノ城―鶴竜● ( 2019年1月17日    両国国技館 )

鶴竜(右)を攻める逸ノ城。寄り切りで破り2個目の金星を飾った
Photo By 共同

 平幕・逸ノ城が鶴竜を寄り切り、稀勢の里戦に続いて今場所2個目の金星を挙げた。横綱・大関戦が終わり、優勝争いに食い込む勢いだ。横綱・白鵬は全勝同士の対戦で取り直しの末に平幕・錦木を上手投げで下した。大関・栃ノ心は休場し、来場所で2度目のカド番が濃厚となった。小結・御嶽海と平幕・阿武咲、魁聖も全勝で首位に並んでいる。

 ダイエットを思いとどまって大正解だ。幕内最重量226キロの逸ノ城が鶴竜を堂々と寄り切った。これで自身初の1場所2金星。不戦勝を除くと、初顔だった14年秋場所以来の鶴竜戦勝利を挙げて1敗を守った。

 「体重の重みが前の方にいく。相手に伝わっている」

 立ち合いで踏み込まれても、70キロ近い体重差ではね返した。左上手を取り胸を合わせて、がっぷり四つ。こうなると角界随一の圧力マシンがうなる。「全然、慌てなかった」と、横綱の粘りとプライドを巨体でなぎ倒した。

 九州場所で負け越して、関脇から平幕に陥落した。現在とほぼ同じ230キロ弱だった体重に原因があるとみた逸ノ城は、冬巡業初日だった昨年12月2日の長崎で緊急ダイエットを宣言。3日の福岡県直方市での巡業では昼食の大きな弁当も報道陣に「どうぞ」と、差し出した。

 しかし、付け人から「“食べないと力が出ないですよ。ダイエットやめた方がいいですよ”と言われて…」と、3日で中止したことを告白した。これが吉と出た。最大の武器の体重は、こうして守られた。「ベスト体重?うん。前に出られるから上手も取れる」。17年に200キロを切るまで減量したことはあるが、あくまで腰痛対策。迫力の減少感は否めなかった。

 これで通算金星も7個目。現役では1位の安美錦の8個に次ぐ。モンゴル遊牧民出身の怪物は体もスケールもでかい。

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2019年1月18日のニュース