【村上武資の目】錦織、果敢なサーブ&ボレーで相手が慎重に

[ 2019年1月18日 08:00 ]

テニス全豪オープン第4日 男子シングルス2回戦   錦織3-2カロビッチ ( 2019年1月17日    オーストラリア・メルボルンパーク )

ガッツポーズする錦織
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 第5セット第9ゲームを、錦織が0―40からキープしたのが勝負の分かれ目だった。同様の展開で失った第3、第4セットが頭をよぎったと思うが、気持ちを切り替えられたのはさすが。マッチポイントが3本連続であったに等しいピンチを乗り切れたのは大きかった。

 相手は第2サーブも第1サーブのように打ってきた。あれだけサーブが良いとブレークは難しい。自分のサービスゲームにより重圧がかかる中で、錦織は果敢にサーブ&ボレーを仕掛けていた。それにより相手が勝負どころで前に出るプレーに対して慎重になった部分もあったかもしれない。

 今大会で採用された10ポイント先取のタイブレークは、タイブレークの中でも流れが変わる。ビッグサーバー相手にも追いつくチャンスが増えるフォーマットが、錦織に有利に働いた面もある。ラリーが少なく体力的な疲労は少ないと思うが、精神的な疲れは計り知れない。中1日でどこまでリカバリーできるかが3回戦の鍵になる。(WOWOW解説者、ロンドン五輪代表監督)

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2019年1月18日のニュース