錦織、薄水突破!勝利の瞬間数秒動けず「勝てたのが不思議」

[ 2019年1月18日 05:30 ]

テニス全豪オープン第4日 ( 2019年1月17日    オーストラリア・メルボルンパーク )

激闘を終え、コートに両手と両膝をつき動けなくなる錦織
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 男子シングルス2回戦で、第8シードの錦織圭(29=日清食品)は世界ランク73位のイボ・カロビッチ(39=クロアチア)を6―3、7―6、5―7、5―7、7―6のフルセットの末に破った。女子シングルス2回戦では、第4シードの大坂なおみ(21=日清食品)が世界ランク78位のタマラ・ジダンセク(21=スロベニア)を6―2、6―4のストレートで下した。

 勝利の瞬間、錦織はコートに四つんばいになり、数秒間動けなかった。最終第5セットの10点先取のタイブレークまでもつれた3時間48分の激闘。最後は6―7の劣勢から4連続ポイントで白星をもぎ取り「負けたと思う場面もあった。勝てたのが不思議なぐらい。負けるタイミングが2、3回あり、それを防いで挽回して、最後まで気持ちを切らさずにプレーできた。フラストレーションのたまる試合だったが、最後はコントロールできた。1年分のサービスエースを決められた気分」と振り返った。

 今大会最年長39歳、身長2メートル11のビッグサーバーに苦しんだ。最速219キロ、第2サーブでも200キロ超を記録した角度のあるサーブに対応しきれず、許したサービスエースは59本。読みがさえた第1、2セットは連取したが、第3、4セットは「コースを変えられて読みが当たらなくなった」と奪い返された。

 最大の危機は最終第5セット、ゲームカウント4―4で迎えた第9ゲーム。0―40でブレークポイントを握られた。「1点ずつと考え、サーブに集中した」。集中力を研ぎ澄まし、圧巻の5連続ポイントで崖っ縁から生還した。2セットダウンから相手のけいれんに救われた初戦に続く、薄氷を踏む勝利。出場したグランドスラムで11大会連続の3回戦進出を果たし、トップランカーの意地を見せた。

 3回戦では世界ランク44位のジョアン・ソウザ(29=ポルトガル)と対戦する。対戦成績は1勝1敗の五分。またもや難敵が待つが「今日はばくちみたいな読み合いの試合。サーブとリターンとボレーの試合だったので、体力的には問題ない。もう少しラリーをして自信がついてくれば、状態は上がってくる」と前を向いた。悲願の4大大会制覇へ、魂を込めた戦いが続く。

 ▽テニスの4大大会の最終セット 試合時間の短縮と選手の負担軽減のため、今季からは全豪オープンは最終セットで6―6となった場合に10点先取のタイブレーク(TB)を導入した。昨季までは4大大会で全米オープンのみが最終セットで7点先取のTBを採用していたが、ウィンブルドン選手権も最終セットで12―12となった場合に7点先取のTBを実施する。全仏オープンだけが最終セットでTBを取り入れず、2ゲーム差をつけないと終わらない。

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