【砂村光信 視点】早大プロップ 鶴川のパスさばきが明大かく乱

[ 2018年12月3日 08:29 ]

関東大学ラグビー対抗戦A   早大31―27明大 ( 2018年12月2日    秩父宮 )

<早大・明大>後半ロスタイム、明大の反則で勝利を確信し、ガッツポーズする斎藤(中央)ら早大フィフティーン(撮影・吉田 剛)
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 早大は早明戦らしい戦い方ができていた。速い集散でボールを展開し、ディフェンスも堅かった。明大は真っ向勝負し過ぎで、武器のスクラムでトライを狙う際にプロップが膝から落ちて反則を取られたのが痛かった。

 早大で感心させられたのはプロップ鶴川のパスさばき。後半のCTB中野の2本のトライはいずれもSO岸岡と鶴川を経由しているが、大柄な鶴川がボールを持つと、明大ディフェンスは縦へ突っ込んでくると予想して足が止まってしまった。そこへ鶴川が深めのパスをきれいに通すのでCTBがスピードをつけて走り込めた。岸岡も浅い位置のFWへのパス、深めのパスを使い分け、守備に的を絞らせなかった。

 大学選手権は10連覇を狙う帝京大が本命だが、例年より混戦と言える。同じブロックには春から負けなしの天理大がいるが、帝京大の前に関東勢との試合を経験できるのは強みだ。一方のブロックは早慶明に東海大と、どこが勝ち上がってくるか分からない。創部100周年の早大に勢いがあると見る。(元U―23日本代表監督)

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2018年12月3日のニュース