【玉ノ井親方 視点】稀勢の体は動いている 自分の形出せるまで出続けるべき

[ 2018年11月15日 09:20 ]

大相撲九州場所4日目 ( 2018年11月14日    福岡国際センター )

福岡国際センターを後にする稀勢の里(撮影・岡田 丈靖)
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 稀勢の里は勝ちたいという気持ちの焦りが、とにかく相撲を雑にさせてしまっている。栃煌山の左がのぞいたところで、右で上手を取りにいけばよかった。でも、栃煌山の左を右であてがうというか、抱え込むような感じで安易に寄って、土俵際ですくい投げを打たれてしまった。

 右で抱え込んだ時にぐっと引きつけるか、すぐに前に出て行かずに、ワンテンポ置いて右上手を取りにいっていれば、展開も変わったはず。左を差してもかいなを返しておらず、気持ちと体が空回りしている。

 ただ、仕切りの時も落ち着いていたし、体も十分動いている。1年以上のブランクを経て復帰した先場所は10番勝ったが、やはり相撲勘はそう簡単には戻らない。今は辛抱して自分の相撲が取れるまで出続けた方がいい。休んでしまうと、これまでと同じ事の繰り返しになる。(元大関・栃東)

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