ミスと思えばエース、攻めたら痛恨ダボ…ゴルフの奥深さ改めて実感

[ 2018年9月24日 10:30 ]

ダイヤモンド・カップ第3日 9番でホールインワンを達成しバンザイする岩田(撮影・白鳥 佳樹)
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 ゴルフ担当になってまだ半年だが、人生で初めてホールインワンの瞬間に立ち会った。武蔵CC笹井で開催された男子ツアー、アジアパシフィック・ダイヤモンド・カップの3日目。9番ホールでの出来事だった。

 グリーンを囲んだギャラリーは大いに沸いたが、エースを達成した岩田寛は打った後にクラブを放して不満そうな表情を浮かべた。「ミスショットだったんですよ」。イメージではドローだったが、「薄くて低くなってしまった」という。それでもラインは合っていたので、カップの5メートル手前に落下し、そこから転がって吸い込まれた。岩田にとって、ホールインワンはツアーでは4回目。アルバトロスも出したことがあるが「だいたいは、いい感じて入るものですが…。ミスして入ったのは初めてかな」と苦笑いだ。

 岩田はすっかりカップをオーバーしたものと勘違いしていたが、周囲に祝福されて自覚したようで、ひと呼吸、いやふた呼吸以上遅れて両手を挙げたのは何となく滑稽にうつった。ゴルフは天候やコース状況などを考慮に入れ、綿密なプランを立てる競技だが「ミスが入ってくれたので、そりゃうれしいですよ」と「うれしい誤算」には歓迎の口ぶりだった。

 だが、岩田は翌最終日の15番で不運なショットに泣かされた。1オンを狙って果敢に攻めたが、カート道に跳ねて大きくオーバー。ボールは奥のクリークにまで転がってしまった。やむなくドロップしたもののアプローチを失敗し、痛恨のダブルボギー。前日と違って「いいショットだと思ったのに。どうしてあそこに行くんだろうと…。本当にキレそうになりました」と納得がいかない様子だった。

 思惑通りのショットを打てても、必ずしも好結果に結びつくとは限らない。もちろん、逆のケースだってある。ゴルフの奥の深さを改めて実感させられた。(黒田 健司郎)

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2018年9月24日のニュース