【岡崎真の目】2分40秒での修正 羽生さすがのセンス

[ 2016年11月26日 08:20 ]

フィギュアスケートGPシリーズ最終戦 NHK杯第1日 ( 2016年11月25日    札幌市真駒内セキスイハイムアイスアリーナ )

羽生の4回転ループ
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 直前の6分間練習で滑りにスピード感がないことを察したのだろうか。羽生は冒頭の4回転ループに向け微調整を行った感があった。

 ところが本番が始まると、いつものようにスピードに乗った滑りに変わっていた。結果的にイメージしていた微調整が回転軸のズレにつながってしまったのだろう。上半身と下半身の回転がかみ合わず、回転軸が外側へ開く格好になった。だが、普通の選手なら回転が途中でほどけるか、大転倒するような状況でも、きっちり回り切った身体能力はさすがとしか言いようがない。

 続く4回転サルコーからの連続ジャンプの前にはスピードをやや抑え、きっちり調整した。これによって2度のジャンプはほぼ完璧だった。わずか2分40秒のSPの中での“作業”は改めて羽生のセンスの高さを証明していると言えるだろう。決して小さくないミスをした上での103・89点は、末恐ろしい。今季初戦ではまだかみ合っていない印象だったプリンスの楽曲も、羽生色に染まってきた印象だ。試合を重ねるたびに完成度が高まっていることは疑いがなく、今後がさらに楽しみになってきた。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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