錦織目立った後半戦の勝負弱さ ブレークポイント獲得率下落

[ 2015年11月21日 09:45 ]

リターンを返す錦織(AP)

男子テニス ATPツアー・ファイナル第5日シングルス1次リーグA

(11月19日 ロンドン・O2アリーナ)
 今季の錦織を振り返ると好調だった前半戦と不振の後半戦のコントラストが際立つ。全豪、全仏でベスト8に入るなど順調に結果を残していたが、昨年準優勝の全米で1回戦負けすると歯車が狂った。シーズン3勝は全て8月までに挙げたもので、9月以降のランキングポイントは合計1000点にも達しなかった。

 特に目立つようになったのは、錦織自身も「引っかかっていた」という大事なポイントでの勝負弱さだった。ブレークポイント獲得率は前半戦の42%に対し、全米以降は28%に低下して勝ち切れない原因となった。この日も12本中5本の錦織に対し、フェデラーは6本中6本で100%。そこが2人の差となった。「特に最後の方で自分のサービスゲームに時間をかけすぎた。そういうところで少しずつ追い込まれた」。4―4で迎えた最終セットの第9ゲーム、フェデラーはわずか58秒でキープし、直後に錦織のサービスを破った。

 「小さいようで大きい」という差を縮めるには、ブレークポイントに至るサービスゲームを含めた全てのレベルアップが必須。第1サーブの改善や、ネットプレーのさらなる向上、そして長年の課題であるケガのない体づくり。まだまだやるべきことは山積みである。

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2015年11月21日のニュース