理事長慕う親方衆に激震…貴親方「遺志引き継ぎ完全なる仕事を」

[ 2015年11月21日 07:05 ]

13年、太刀持ちの九重親方(左)、露払いの貴乃花親方(右)を従え、還暦土俵入りを披露する北の湖理事長

北の湖理事長死去

 抜群の実績と人望で協会トップとして角界を引っ張ってきた北の湖理事長を慕う親方衆にも激震が走った。昨年4月から「総合企画部長」などの要職に抜てきされて理事長をそばで支えてきた“協会No・3”貴乃花親方(元横綱)は「突然の訃報を聞き、ただただ驚いております」と沈痛な表情を浮かべた。

 そして「協会として決して忘れてはならないのは公益財団法人を取れたことです。それは理事長の底力があったからこそです」と称え、今後に向けては「協会の50年後のあるべき姿を理事長の希望通りにつなげていきたいと思います。我々は理事長の遺志を引き継ぎ、それを外に向けて打ち出し、完全なる仕事を構築していく役目があります」と誓った。

 “花のニッパチ5人衆”として同学年で最後まで協会執行部として陰で支えた元小結・大錦の山科親方は理事長の仕事について「中途半端だろう…」と志半ばだったことを惜しんだ上で、最大の功績は「公益財団法人を取ったこと」と話し、午前中に病院へ搬送されたと聞いた時は「熱でも出たのだろうと思った」とあまりに突然の訃報に驚いた。先輩横綱として慕った元横綱・千代の富士の九重親方は現役時代について「ああいう人がいたから私も頑張れた。大きな壁、大きな目標だった。こういう人に追いつけるだろうかと一つの目標として頑張り同じ地位になれた」と振り返った。

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2015年11月21日のニュース